第三章 穏やかな世界で

あれから数年が経った。


僕はこの世界に、すっかり馴染んでいた。


ここは、僕がいた世界とは全く違う。魔法のような不思議な力が存在し、人々は争うことなく、穏やかに暮らしている。


ブラック企業も、無理な残業も、何もかも存在しない。


最初は戸惑ったけれど、次第にこの生活が心地よくなっていった。


僕を助けてくれた女性、エリーゼさんの家で働きながら、小さな村での生活を送っている。


畑を耕し、薪を割り、たまに村人の手伝いをする。


シンプルだけど、満たされた日々だった。


「悠人、今日は神様へのお供え物を届ける日よ」


エリーゼさんが、そう声をかけてきた。


「神様へのお供え物、ですか?」


「ええ。年に一度、村の代表者が神様の塔へお供え物を捧げに行くの。今年は、あなたにお願いしたいと思っているのだけど」


神様。


この世界には、人々を見守る優しい神様がいると聞いていた。でも、具体的にどんな存在なのかは、僕もよく知らない。


「僕が、ですか?」


「あなたはこの村に来てから、本当によく働いてくれたわ。神様もきっと、あなたの真面目さを認めてくれるはず」


エリーゼさんは、温かく微笑んだ。


僕は少し緊張しながらも、頷いた。


「わかりました。やらせてください」


そうして僕は、神様の塔へと向かうことになった。

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2026年1月16日 18:00
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異世界の光の導く世界~再会のレクイエム~ 畠山ゆな @novel_yuna

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