後書きと解説のようなもの

この作品を公開すべきか、最後まで迷いました。実際に、この作品を世に出すべきではないと友人からは強く忠告されました。


それでも書いた理由は単純です。私自身が似たような世界で生きてきたからです。そして、「こういう感情を持つ人がいる」ということを、知ってほしかったからです。勘違いしないで欲しいのは、これは啓蒙ではありません。ましてや教唆でもありません。私はただ知って欲しいだけ。作中の台詞を借りるなら、私を見つけて欲しいだけなのです。


「彼女」はかつての私の一部です。社会に刻まれたい、忘れられたくない、という強烈な承認欲求。なんの意味も無く死にたくない、殺されたくないと言う願い。そして「私たちを救わなかった世界なんて滅びればいい」という憎悪。これらは、かつて確かに私の中にあった感情の一部です。


今は違います。今の私は世界にそこまで期待していません。だからこそ、「知ってもらう」という最低限のラインに落ち着きました。でも、その感情を持ったまま生きている人は、今もいると思います。そして、いる事を知っています。


それでも私はテロを肯定しません。暴力も肯定しません。自由と平等を、開かれた民主主義をこそ支持します。


この作品が危険だという指摘は理解しています。出すべきでないと言われたらもっともです。それでも公開するのは、「知られること」に意味があると信じているからです。願わくば、かつての私たちを見つけてもらえますようにと言う祈りを込めて公開してます。


最後に一つだけ。かつての私たちや、本作の私たちへ。確かに世界は糞です。救いようはありません。大人もカウンセラーもろくでなしばっかりです。でも、私たちが思っているほどクソでもなかったです。なんてね。その判断はまだまだ早計かも知れませんが、少なくとも今現在の「私」はそう思います。


願わくば世界中の私たちが救われますように、なんて思いを込めて結びに変えます。


お読みいただき、ありがとうございました。


参考文献:

呉勝浩『爆弾』(講談社文庫)

伊藤計劃『ハーモニー』(ハヤカワ文庫)

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どうせ生まれてきたのなら 間川 レイ @tsuyomasu0418

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