武将たちのキャラが濃すぎるので、陰薄くして支えます

イズ

第1話

1話「俺が勇者だって!?」


 「アルノ様、本当に勇者様を召喚なさるのですね?」 

とある国の大臣が国王に聞く。

「うむ。魔王軍討伐のためとはいえ、他の国も勇者を召喚するのは少し癪だが、

しかたあるまい」

「それでは、召喚の儀式をはじめよ!!」

王の合図で魔法使いたちが一斉に魔法を唱えはじめる。その魔法により、武将たちの魂が異世界の魔法によって、召喚されたの

だった。そしてそれは、現代の日本人の魂も巻き込んでしまうのであった・・・・・


 

 場所は変わり、日本の東京で通学路を寂しく歩く、一人の少年の姿があった。彼の名前は水野蒼馬。少し病弱な高校生。

蒼馬は昔から病弱で、人生のほとんどを病院で過ごしていた。なので、今日は人生初めての学校で、不安を抱えながら登校していた。

 そこで蒼馬は、とんでもない光景を目に

することになった。一人の小さな子供が

ボールを取りに、道路に飛び出そうとして

いた瞬間を目の当たりにしたのだ。蒼馬は

とっさにその子供に手を伸ばした。そして、

「キキィィッ!」というタイヤの摩擦音、

直後の鈍い衝撃音が鳴り、そして視界が

真っ暗になった。



 視界が暗転し、ふと目を開けると、蒼馬の目の前には、いかにも王様というような人が座っていた。

「おー!!勇者たちよ!!」

(ん?勇者だって?)

蒼馬がまわりをみてみるとそこには、王様の護衛っぽい鎧を着た何十人かの騎士たちと、日本人なら誰もが名前を聞いたことがある

だろう、織田信長らしき人物の姿、そして、その人物の家臣らしき姿があった。

(俺は夢でも見ているのか?)

そんなことを蒼馬が考えていると、

織田信長らしき人物が口を開けた。

「ここはどこなのだ。俺は忌々しき光秀に

裏切られ、自害したはずだが」

織田信長らしき人物の話を聞いた限り、

その人物は本物の織田信長だった。

(どうして織田信長がここに?)

蒼馬は今、自分が置かれているこの状況が、ますますわからなくなっていた。すると、

王様らしき人物が信長の疑問に答えた。

「光秀という方のことはよくわかりませんが、ここは、フェリオネ王国という国の首都であるアウレシアの王城で、私たちがあなたたちを召喚しました。そして私が、この国の国王のアルノ・グレイヴと申します」

「ではアルノよ、なぜ、俺たちはお前たちに召喚というものをされたのだ」

信長のの質問にアルノが答える。

「それは今、この国、いや、この世界で、

魔王軍討伐が進められています。しかし、

情けない話ですが、戦力が足りないため、

あなたたちを勇者として召喚させていただきました。そして、勇者の召喚は他の国でも

行われています。」

(え?勇者だって、この俺が?無理無理、

魔王討伐なんてできるわけないじゃない

ですか!?)

そんなことを内心で蒼馬が思っていると、「うむ。おもしろい。それなら俺が魔王軍と勇者というやらをもろとも倒し、そしてこの世界で天下統一を果たしてみせよう!!」

信長が、国王であるアルノの前で、

とんでもないことを口走り始めたのだ。

その言葉に今まで黙っていた家臣たちが反応する。 

「信長様がおっしゃるなら、どこまでもお供します」

「もう一度殿と戦に出られるのか」

などと口々に騒いでいる。一方、蒼馬の内心はさらに荒れていた。

(そこは家臣がもう少し冷静に考えてくださいって、止めるところでじゃないの!?勇者倒しちゃダメでしょ!!この世界では目の前にいる人がこの国で一番偉いんだから、

そんな事いってたら殺されちゃうよ!!)

蒼馬の心の中の叫びは誰にも伝わるはずが

なく、話は続いていく。

「すみませんが、勇者たちの名前を聞いてもよろしいですか?」

王様にそう言われると、最初に信長たちが

名乗り始めた。

「俺は織田信長だ」

「俺は織田四天王の一人、柴田勝家だ」 

「同じく、織田四天王の一人、滝川一益

です」

「同じく、織田四天王の丹羽長秀です。 

よろしくお願いします」

「信長様の家臣の一人森蘭丸です。よろしくお願いいたします」

蒼馬もあわてて、信長たちに続く。

「水野蒼馬です」

蒼馬が名乗り終わったところで、

この世界の事や国の事情を大臣である、

エルヴィンから蒼馬たちは、説明された。

まず、この世界は一つの大陸から

できており、その大陸の中に十六か国の国がある。そして、大陸の中央近くに今いる

フェリオネ王国がある。さらに、この国と

オルフェリオ王国という国をまたいで、東には魔王領が広がっており、東にあるオルフェリオ王国と北東にあるトリネア王国とは同盟関係で、その二か国との協力によって、何とか自国への魔王領の拡大を阻止しているらしい。同盟国たちとは逆に、対立関係のゼルミオン王国があり、ゼルミオン王国という国がある。そして、ゼルミオン王国の王家は騎士一族であり、実力主義なので、実力さえあれば、養子に迎えられ、騎士として、育成される。そして、ゼルミオン王国は多くの国と

対立しており、領土を狙われている。だが、ゼルミオン王国は軍事力に長けているため、

しぶとく生き残っていたのだ。蒼馬たちが

そんな話を聞いていると、一益が一歩前に

出て、発言した。

「エルヴィン殿、一つ質問をよろしい

ですか」

「はい。いいですよ」

「それでは、失礼。この国の政治力や軍事力を他の国と比べるとどのくらいなのか教えていただいてもよろしいですか?」

一益の言葉を聞き、エルヴィンは一回考える素振りを見せてから答えた。

「この国は政治力は中堅クラスで、

軍事面では、歩兵部隊が世界最強とも

言われていますね」

「なるほど。答えていただきありがとう

ございます」

一益はそう言うと、一歩後退して、元の位置に戻った。すると、今度は信長が発言を

する。

「軍事についてもう少し話してくれ」

エルヴィンはそう言われると、すぐに話を

始めた。

「まず、この世界の戦争には歩兵、騎馬隊、鉄砲隊、特殊陸軍、水軍、空軍、魔法部隊が用いられます」

「あのー少しいいですか?特殊陸軍と空軍、魔法部隊ってなんですか?」

空軍、魔法部隊っていうのはなんとなく蒼馬には想像できたが、信長たちにはわかんないだろうと思い、蒼馬は聞いた。だか、蒼馬には、特殊陸軍というのは本当にわかって

いなかった。

すると、エルヴィンが蒼馬の質問に答えた。 

「簡潔に言うと、空軍は飛竜を乗りこなす

部隊で、特殊陸軍は陸竜に乗り、山などの

行軍のときに使いますね。魔法部隊については今から詳しく話しますね」

エルヴィンは話を続ける。

「まず、この世界には魔法というものがあります。魔法というのは主に、空気中に含まれたマナと呼ばれる自然エネルギーを使っています。ですが、環境によって威力が変わる

魔法などもありますね」

エルヴィンが話し終わってまわり蒼馬が回りを見てみると、話を聞き終わった信長たちは心底驚いた様子をしていたのだった。

でもそれは、当たり前の反応だと蒼馬は

思った。正直、蒼馬も驚いていた。蒼馬は

ラノベとかが好きなので、転生したと、

自覚した時点で、魔法があるのではないのかと、なんとなく察していたが、信長たちの

時代には異世界という概念がまずなかっただろうからなと蒼馬は思いながら、横で

驚いている信長たちを置き去りにして、蒼馬は冷静にエルヴィンに質問をした。

「マナを使わない魔法もあるのですか?」

「はい、ありますね。身体強化や防御魔法、治癒魔法などがありますが、例外もあり、その人しか使えない魔法もあるみたいですね」そうして、信長を含めた蒼馬たちはこの世界の説明を聞き終えたのだった。



 一方その頃、他の国々では・・・

 今、実力主義のゼルミオン王国では、王位を巡り、勇者として召喚された北条氏康と王であるガルド・イグナートが決闘を行って

いたのだった。

「勝負あり!!」

一人の騎士が叫ぶ。

「これで、王位を譲ってもらえるのだな?」「ああ。男に二言はない。王位を譲ろう」 決闘は北条氏康に軍配が上がった。そして、ゼルミオン王国では、新しい王として

北条氏康が迎え入れられていたのだった。



 さらに場所は変わり、フェリオネ王国の西にある、メルザンテ王国という国では、勇者として呂布奉先が召喚されており、国王から他国に攻めよと、命じられていた。

「勇者よ。お前は、アグレシオン王国を

攻めよ」

メルザンテ王国の国王が命じた。

「面白い。出陣するなら明日だ。まだ魔法

というものが使いなれていないのでな」

呂布のその発言に、一人の家臣が反応する。「また、この目で殿の勇姿が見られるとは、私は感無量でございます」

「ふん。今日はとりあえず、城の騎士たちとでも遊んでやるか」

こういった形で、他の国々も動きを見せ

始めたのだった。


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