悪手の極

武藤勇城

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悪手の極

「悪手の極?」

「そう。平等な相続は悪手!」

「うん……容易には賛同しかねるかな?」

「なんでだよ!」

「親心だからね?」

「ローマ帝国だってそれで滅んだんだぞ!」

「そうなんだすごいね?」

「歴史から学ぶのは大事だろ!」

「うん、そうだね?」

「遺産相続は長男だけ!」

「容易には賛同しかねるかな?」

「なんでだよ!」

「遺産を独占したいだけだよね?」

「ち。違うよ!」

「遺産の使い道は何?」

「そうだなあ。例えばゲームを買う!」

「何の?」

「人生ゲーム! 親が死んで遺産がっぽり!」

「お前最低だな?」

「じゃあ本だ!」

「何の?」

「犬神家の一族! 横溝正史!」

「うん?」

「莫大な遺産を巡るミステリー!」

「自白かな?」

「欲しければ殺してでも奪い取る!」

「それこそ悪手の極だね?」

「ローマは不滅!」

「滅んだって自分で言ったよね?」

「ローマは不朽!」

「どういうこと?」

「極って漢字で書いてみて!」

「書いたけど?」

「朽とロとーとマで『極』だろ!」

「うん……容易には賛同しかねるかな?」

「なんでだよ!」

「だって、ローマじゃなくてローヌだよね?」

「マ!」

「不朽の不がないから朽ちてるしね?」

「おあとがよろしいようで!」

「全然よろしくないけどね?」

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悪手の極 武藤勇城 @k-d-k-w-yoro

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