第6話 目途が立ったよ
ダランの街の外壁が見えてくると軽トラから降りる。
アイテムボックスへ収納してから歩いて門へと向かう。
門では商業ギルドのカードを見せ無事に入街することが出来た。
昨日のアッシュのステータスを見たときに思ったが【戦士の理】を持って三年間冒険者を続けてきたアッシュのスキルボードは一番高い剣術スキルが5段階までしか成長していなかった。
樹形図は一直線ではないが全部で22ポイントしか獲得していなかったな。
それを思えば234ポイントを稼ぐのは結構大変だ。
俺がアストラーゼ様からサービスで貰った1000ポイントがいかに破格だったのかがよくわかる。
魔物を倒す事でしかスキルポイントを稼ぐことが出来ないのであれば、冒険者ギルドへも登録した方が良いだろうと思い冒険者ギルドへ向う。
「登録をお願いしたいのですが?」
受付カウンターに座っていたうさ耳を生やした女性に声をかける。
「冒険者ギルド、ダラン支部へようこそ、ご登録ですね。私は受付担当のラビーと申します。他ギルドの会員証があれば登録料は千ゴル、無ければ五千ゴルとなります」
「ああ、商業ギルドの会員証があります」
そう言って手渡すとすぐに冒険者証は発行された。
「ランクアップを目指して頑張ってください」
お約束のパイセン冒険者に絡まれたりするイベントがあるかな? と思ったが別に何事もなくちょっと残念だった。
ギルドの壁面に並ぶ依頼を眺めると薬草の採集とポーションの納品が大量にある事がわかる。
クエスト受注カウンターに向かい聞いてみた。
「薬草とポーションのクエストが多いのには理由があるのですか?」
「辺境のこの街では薬師さんが慢性的に不足していて常に集めている状態ですね。薬草があれば薬師さんが優先的にポーションを卸してくれるので」
「なるほど、ではポーションを納品することが出来ればランクが上がるのは早いのですか?」
「クエスト達成には換算されます。薬師の方は基本的に商業ギルドへ納品されるので冒険者ギルドへは、魔物からドロップしたポーション類の納品ですね」
「わかりました、優先的に集めてみようと思います」
そう声をかけて冒険者ギルドを後にする。
とりあえず宿を取り部屋に入るとスキルボードを広げて一考してみる事にした。
(【生産の理】や【錬金の理】だけを取得した人はどうやってスキルポイントを貯めるんだろう? 戦闘でしか貯められないならかなりハードルが高いよな?)
そう思いながらスキルボードを眺めていると一つの事に気付いた。
現在のスキルポイントが0.584と表示されていたのだ。
これは理を持っている俺が商取引を行ったり、ガソリンや酒の複製を行った事で上がったのではなかろうか?
そうであれば【生産の理】から派生させた薬師スキルを使ってポーション作成を行えば同じように上がるんじゃないか?
二段階目で現れる薬師スキルを使うとポーション、毒消し、目薬、気付け薬のレシピが表示され、更に三段階目ではハイポーション、キュアポーションが四段階目ではエクスポーション、ハイキュアポーション、五段階目ではエリクサーのレシピが表示された。
ただしレシピに表示される素材もそれ相応の物が必要だから俺が今すぐエリクサーを作れるわけではない。
ハイポーションの素材程度は商業ギルドへ行けば買うことも出来るだろうけど、それ以上の素材は入手する事も難しいのかな?
だが俺には更に【錬金の理】もある。
この能力を使えば素材錬金という項目も出ている。
試行を重ねれば届くんじゃないだろうか?
そんな事を考えながら実際に素材を仕入れ生産を重ねるとハイポーションまでは問題なく出来るようになり、それと並行して魔物の森に入って狩りをする事で一月ほどで冒険者ランクがBランクに届いた。
「ようやく国外へ出れるぜ」
ギルドで早速、魔物の森を抜けてロマーノ聖教国へ向う乗合馬車の護衛依頼を受けて旅立った。
ハイポーションを売ったり魔物の森で倒した魔獣の売却代金だったりもあり懐事情は潤沢だ。
ロマーノ聖教国の首都であるバチェッタの街に到着するとギルドへ完了報告を行う。
この国の場所は地球で言う所のほぼイタリアだな。
首都のバチェッタはローマといった所か。
この街には近隣にダンジョンが存在していたのでスキルポイントが溜まるまではダンジョンで稼ぐ事にする。
それと言うのもダランで過ごしていた間にポーションの納品を続けていた事もあり流石に俺がポーションを作れることもバレていたので、結構面倒な状況になっていたのだ。
薬師でもある俺を抱え込もうとダランの貴族たちから勧誘もしつこく、強めの魔獣の納品も結構行っていたために目立ちすぎちゃったんだよな。
ガルシア王国の王都から黙って逃げ出した形の俺が辺境とはいえ国内で目立つのは色々と良くない。
ダンジョン攻略だけに特化したら素材を売ったりしなければ目立たないだろうしね。
幸いお金には困ってないし。
ダンジョンに
その間に集めた魔物の死体や様々な素材は売らずに錬金したり生産に費やしたりしたお陰で、エリクサーやオリハルコンを使用した装備品なども揃っている。
でも、この星でやりたい事なんて特にないので地球に戻る事にした。
最後に少し観光をしようと思ってバチェッタの街を歩くとアストラーゼ聖教の立派な教会を見つけた。
女神様にはお世話になったし最後くらい挨拶しておこうと思って教会に入る。
お布施に十万ゴル金貨を渡すと満面の笑みでアストラーゼ様を
「アストラーゼ様、お久しぶりです。色々ありましたが地球へ戻る目途が立ったので挨拶に伺いました」
そう語りかけるとガルシア王国で三枝さんと行ったダンジョンで初めて魔物を倒した時の様に真っ白な部屋へと移された。
「結構早かったですね。一緒に召喚された女性の事は置いて行かれるのですか?」
「うーん。彼女は最初に俺に嘘をついていたと思うからちょっと信用できないんですよね」
「そうですか、ジュンの能力ですとまたこの星に遊び来る事も出来るのでたまには教会も覗いてくださいね。余裕があれば三枝さんにも会ってあげればいいですよ」
そう告げられると教会の女神像の前に戻された。
次の更新予定
異世界召喚に巻き込まれて多分最強になった俺は、地球に戻って俺TUEEEムーブをぶちかます事にした TB @blackcattb
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。異世界召喚に巻き込まれて多分最強になった俺は、地球に戻って俺TUEEEムーブをぶちかます事にしたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます