第2話
「クライ・ネバ」ギルドの朝は、決して同じ始まり方をしなかった。
ある時は、訓練場で鳴り合う金属の音と短い掛け声。ある時は、石の階段を踏む重い足音と、どこにいたのか説明するには遅すぎる時間に戻ってきた者たちの囁き。今日は、物音から朝が始まった。鋭くもなく、不安を煽るものでもない。生きていて、聞き慣れた、まさにそれ――ギルドが目を覚まし、仕事を始めたことを示す音だった。
塔のいくつもの階層が合流する大広間は、人であふれていた。壁は時の痕を抱えている。訓練で欠けた跡、古い契約印、誰ももう由来を覚えていない引っかき傷。風が自由に吹き抜け、会話の切れ端をさらって上へ、開けた高所の足場へ運んでいった。
「だから言ってるだろ、動いたんだ」フェリックス・ノルが憤ったように腕を振り回した。「普通の化け物みたいじゃなかった。まるで……考えてた」
「長く生きれば、何でも考えるさ」ブラム・ストーンがぶっきらぼうに言い、長椅子に腰を下ろした。椅子が情けなく軋んだ。「お前だってな」
フェリックスは鼻で笑ったが、言い返さなかった。ブラムが座ったなら――会話は終わりだと知っていた。
契約板の一つの前で、ロアン・リルが注意深く掲示を読んでいた。唇を小さく動かしながら。隣にはリナ・ソラリスが巻物を手に、眉をひそめて立っていた。
「曖昧すぎるわ」彼女は言った。「未知の魔術現象。何でもあり得る」
「でも報酬はいい」ロアンは文字から目を離さず答えた。「それに、犠牲者なしって書いてある。これは珍しい」
「今は、ね」リナはため息をついた。
少し離れて、モルウェン・カイルが壁際に座り、影に溶け込もうとしているかのようだった。視線は広間を滑るが、どこにも留まらない。時おり彼は顔を上げた。ほかの誰にも聞こえない何かに耳を澄ますように。
上階の手すりにもたれて、エリリア・ヴァルトが立っていた。会話に割って入らないが、すべてが見えている。誰が誰と口論し、誰が契約を読み、誰が依頼を取りたくなくて忙しいふりをしているか。風が彼女の髪をかすかに揺らし、彼女は無意識に気づいた。今日は流れが普段より強い。
「長い朝になりそう」彼女は小さく言った。
「朝は全部長い」隣の声が返した。
ライナーが、ほとんど気配なく現れた。彼はいつもそうだ。入ってくるのではない。気づけばそこにいる。落ち着いた視線だが鋭い。常に数歩先を数える人間の目だった。
「契約はいくつだ」彼は聞いた。
「まともなのが七つ」エリリアが答えた。「怪しいのが三つ。二つは薄闇の匂いがする」
ライナーは頷いた。
「なら分ける。いつも通りだ」
下の階、カウンターのそばでカイザーが笑っていた。大きく、開けっ広げに。何人かの新人が振り向くほどに。目の前にはグレイム・ファーンが立ち、明らかに言い訳している。
「俺は火が怖いわけじゃない」彼は両手を広げて言った。「俺は……敬ってるんだ」
「敬ってる奴が、俺が松明に火を点けた瞬間に跳ねるか?」カイザーはニヤリとし、彼の肩を叩いた。「まあいい。生きてるなら、やっていける」
その近く、手すりに腰掛けて、アクセルが怠そうに短剣を指で回していた。彼の周りの風はほとんど見えないが、感じられる。跳躍前の緊張のように。
「退屈だ」彼は間延びして言った。「静かすぎる」
「呼び込むなよ」マリッサ・ロエンが手に手袋を持って通りすがりに言った。「あんたはいつも、全部がうまくいかなくなる直前にそれを言う」
「毎回俺が正しいだろ」アクセルはニヤついた。
広間の反対側で、サエリ・ノ・ミツネがメイラ・ヴィンスと話していた。声は小さいのに、その周囲だけ別のリズムが生まれているようだった。軽く、滑るような。
「音の使い方が露骨すぎる」サエリが指摘した。「人が、何かおかしいって感じ始める」
「あなたは目立たないのが好きすぎるのよ」メイラが言い返した。「時には騒ぎが最高の覆いになる」
サエリは微笑んだが、何も返さなかった。
ライナーが広間の中央へ降りると、ざわめきは次第に静まった。命じたからではない。ただ皆が、彼が話す時に聞くことに慣れているだけだ。
「聞け」ライナーは平坦に言った。「今日は別行動だ」
反論はない。それが普通だった。主力の六人が全員そろって出ることは稀だ。目立ちすぎる。危険すぎる。ギルドは柔軟さで生きている。
「第一班」ライナーは続けた。「西の橋で隊商の護衛。現地の生物相で問題が起きる可能性がある。カイザー、リナ、ロアン」
カイザーが手を上げた。
「賛成。久々に体をほぐしたかった」
「第二班」ライナーは視線を移した。「中層で魔術の歪みを確認。エリリア、モルウェン、エイリン」
モルウェンは目を上げずに軽く頷いた。エイリン・スノーヴァーは外套を引き寄せ、短く答えた。
「了解」
「第三班」ライナーは少し間を置いた。「深層層の噂の偵察。介入するな。見る、聞く、それだけだ。サエリ、メイラ、フェリックス」
フェリックスは笑みを広げた。
「おお、もう好きだ」
サエリはライナーを注意深く見た。
「噂だけ?」
「今はな」ライナーは答えた。「緋色のバランスの印を見たら、退け」
サエリの笑みが、わずかに細くなった。
「残りは」ライナーは広間を見渡した。「自由、または小口の契約を取れ。ただし連絡は保て」
「俺は?」アクセルが間延びして言った。
ライナーは彼を見た。
「お前はマリッサと行け。北の外縁だ。誰かが、あそこで妙に風を動かしている」
アクセルの目が輝いた。
「それなら話になる」
マリッサは手袋をはめ、目に小さな火が走った。
「全部めちゃくちゃにしないでよ」彼女は言った。
「何も約束しない」
班が散っていく間に、広間はまた動きで満ちた。装備をまとめる者、出動記録簿に名前を書き足す者。隅ではノイス・エルラーが新兵の一人の腕を包帯で巻き直し、励ます言葉を口にしていた。
エリリアは一瞬、手すりのところで足を止め、下を見た。街が少しずつ昼の走りを始める場所を。遠く、石と風の層の下で、深層層が目を覚ましていた。彼女は感じた。軽い、ほとんど見えない緊張を。糸が張りすぎた時のような。
「感じるか?」近づいてきたライナーが尋ねた。
「ええ」彼女は答えた。「でも、どこから来るのか分からない」
「なら急ぐな」彼は言った。「街が自分で教える」
下で扉がバタンと鳴った。第一班が出た。
ギルドは生き続けた。まだ知らないままに。この日が、連鎖する出来事の始まりにすぎず、それがいつかクライ・ネバに思い出させることを――彼らがそもそも、なぜここにいるのかを。
そして塔の階層のあいだを渡り歩く風は、まるでもうそれを知っているかのようだった。
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