第9話
「
貴殿等はダンジョン三階層の未確認エリアにおいて
今回の未発表エリアの探索において多くの犠牲があった事は誠に遺憾であるが……」
「いや、本当に今回はどうなるものかと思ったぜ。 化物相手に死にかけてよ?
必死こいて戻ったら、同行してた奴等の殺人の疑いを掛けられてよ?
んでもって報酬は変わらず。
こんな端金もらった所で割に合わねぇったらありゃしねえ。
本当、踏んだり蹴ったりってのはこう言うこったな! 凛もそう思うだろ?」
「燈里の言う通りよ! 本当、香織さんがいてくれて良かったよ、あそこで香織さんのマジックバッグで遺体を回収してなかったら、マジて疑われてたよねっ!
遺体が明らかに人の力じゃ出来ない傷とかだったから、良かったものの、ギルドの人達あんまりじゃない!?
こっちは必死であんなのを倒してきたのにさ! まるで容疑者扱いすんのよ?
ほっっんと頭に来ちゃう!」
「そう言うなよ、お宝も手に入ったし、金一封だって出たじゃないか?
それはそうと凛? いつから燈里の事、呼び捨てになった? しかも今まで『花室さん』呼びだったのに、『香織さん』に変わったんだ?」
「ほ、ほら、燈里とはあれから、そのう、そう! おおおお付き合いをしているの!」
「なっ! 燈里! お前、凛に手を出したのか! この野郎っ!」
「ちょ、待てよ! まだ何もしてねえって! 『まだとは何だ、まだとは!』五月蝿え、バカ
あん時はお前も認めてたじゃねえか!」
「それはそれ! これはこれだ!」
「ふっ、 優樹兄さん? 質問はまだあったよね? 香織さんの事だったよね?
香織さんはそろそろ『花室さん』じゃ無くなるだろうし、いつまでも『花室さん』呼びじゃ失礼でしょ?」
「な、なななにを言ってんだ、俺達はまだ、そこまではいってないから!
けけけ結婚なんて、まだ先の事だから!」
「はあ、似た者兄妹ね……。
凛ちゃんを揶揄うつもりで墓穴を掘るとは……。
神縄宗家大丈夫なのかしら?」
「問題ない! 我等家臣一同が支えればいいのだッ! それにしっかりした奥方がいれば尚更だ!」
「ななな何を言ってるのよ!
奥方なんて、私にはまだ早いわよ!?」
「ハァァ、お前もじゃねえかよ……。
こんなんで大丈夫なんかねぇ?」
「さて、私達も見事Bランクに昇格したし、それによって一つ上のランクの人ともパーティーが組める様になったので、香織さんにパーティーに入ってもらいました!
はい、拍手! バチバチバチ」
「なん? いつから?」
「うん? さっきから?
もう藤吾さんにも燈里にも承諾得てるよ?
て言うか、優樹兄さんがいつまでも誘わないから面倒臭くなって私がお誘いしました! 何か問題ある?」
「……いや、ない」
「じゃあ、今後の方針を教えて!」
「俺の……いや、俺達の方針は変わらない。
今よりもっと、もっと力を手に入れて必ずや神縄家を再び栄えさせて見せる。
その為にはお前達の力が必要だ。
俺に手を貸してくれっ!」
「当たり前よ、私だって神縄の娘なんだから!」
「わ、私も頑張るねっ!」
「今更、そんな事言ってんじゃねえよ?
勿論、やるに決まってんだろ?
テメエこそ、手ぇ抜くんじゃねえぞ?」
「うむ、問題ないっ!」
若者達の願いが成就するには暫しの時が必要になりそうだ……。
〈了〉
お家復興の為に今日も俺は戦う【カクヨムコンテスト11 短編 お題フェス 手】 ナナシ(仮) @you2yo2
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