第3話
「ねえねえ辻村、この間本屋さんですごいイケメン見つけた」
昼休み、自分の作ったお弁当をダラダラ突いていた時、含み笑いの真綾が声をかけてきた。
重たげなコンビニの袋がドサっと置かれた。
「いかにも文学少年……青年? って感じでさ、インテリ感漂わせちゃってんの」
「はいはい、良かったねぇ」
そう言って私は、ひらひらと手を振った。
「ぱっと見暗そうなのかと思ったけど、真剣な顔して本選んでる横顔が綺麗でさあ!」
適当にあしらってもまるでめげない。
まぁこの、適当を許してくれるのが、いいところでもあるんだけど。
真綾は、前のめりに身を乗り出すと、ずいっとスマホを突き出した。
「写真撮っちゃった。見る?」
「いや、盗撮じゃん」
あっけらかんとスマホを撫でている。
さすがにそれはダメだろと言いたかった。
なのに、言葉を発するよりも先に、見せびらかされた画像が視界に入ってしまった。
──え、最悪か?
画像に写っていたのは、兄である悠斗だ。
は?
真綾は、何だって言って、この写真を見せてきた?
空いた口が塞がらない。
私の反応を見て、真綾は浮き足立っている。
「え? 何、知り合い?」
「あんた趣味悪いよ、やめときな」
「だれだれ、紹介してよ!」
スマホを押し返した。
けれど、真綾は押し返されたスマホを引っ込めるどころか、両手で掴んできた。
満面の笑みだ。
そんなに悠斗のことが気に入ったのだろうか?
おにい、まじでキモい……。
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俺は妹のパパになると決めた日から、ずっとキモい。 you @you-_-0102
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