四季の呪い
夜汐 しおり
第1話
あぁ、雪だ。
桜、花火、紅葉、雪、全てを一緒に見た。
季節ごとに君を思い出す。
桜が1番好きだと君は言っていた。
当たり前だが桜は毎年咲くので、外を歩けば必ず視界に入る。
『花火が見たい』といい、君は僕を外へ連れ出した。
1人になってからは花火を見ていないが、君が連れ出してくれないことの寂しさから嫌でも脳内で花火大会が始まった。
紅葉が綺麗なところは近所になかったので、君を思い出すことはないと思った。
だけど秋になると、僕が歩くたび足元の枯れ葉の音でまた君を思い出す。
どの景色にも君がいて、全てが僕にとっての宝だが、雪の時だけは僕の心臓が凍りそうだ。
君が死んだ時は雪が降っていた。
どの季節にいても君を思い出せるように、君が僕にかけた呪いだったのかもしれない。
四季の呪い 夜汐 しおり @yaseki903
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