第3話 『Cath Maige Tuired』より
アイルランドにダーナ神族が降り立った時、先住民フィル・ボルグ族との戦いが起こった。
神族の王ヌアザは陣頭に立ち、四日間の激戦の末に勝利を収めた。
だがその戦いで、ヌアザは右腕を失った。
——王は完全な身体を持たねばならない。
古い掟により、ヌアザは王位を退いた。代わりに王となったのはブレス。その治世は七年に及んだ。
医神ディアン・ケヒトは、職人クレドネと共に銀の義手を作った。
それは本物の手と同じように動く、魔法の手だった。
だが、ディアン・ケヒトの息子ミアハは、父を超える術を持っていた。
関節から関節へ、腱から腱へ——九日間かけて、ミアハはヌアザの腕を肉と血で再生させた。
そして、銀の手を作った父ディアン・ケヒトは、己を超えた息子ミアハを殺した。
【BL】銀の手と肉の手〜「温かいな」と俺だけに言った王の言葉が他の男に囁かれるまでの九日間〜【お題フェス・手】 香月 陽香 @442fa91f6987
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