第3話 得子の九尾の狐
式神の幼女が茶を運んで来る。
俺様たちは茶を飲み、
「美福門院様。
美福門院様のわがままは平安でもつきあって
来ましたが今回はさすがに
令和の世に時空移動ですか?
驚きました。」
「そうですか。」
といつも通りのわがままぶり。
俺様は平安でも実力、
名の通った陰陽師のあべのヤスチカだ。
そして目の前の美人の女性は、
平安の世を手に入れた後鳥羽天皇、いや今は
後鳥羽上皇の皇后の美福門院様だ。
裏舞台で平安の世を操った
ほんとうの実力者だ。
元来の妖術と美しさで
平安の世を手玉に取っている。
こわいお方だ。
「もう一服、お茶をどうぞ。」
「はい。」
俺様は茶を一口。
「それで、美福門院様。
今回は派手に時空を超えですね。
親子以上の年の離れた陰陽師の私を巻き込むとは、大人げないですよ。
それにウド。
お前はこの計画を知っていたようだな。
俺様に黙っているとは。」
ウドが恐縮する。
「ヤスチカ様。申し訳ありません。
ですがこれもヤスチカ様の出世のためです。」
「どういうことだ?」
「それは私が話しましょう。
ヤスチカの父君が亡くなられた後、
お家騒動がありましたよね。
陰陽師としては実力がおありだが
元服したばかりのヤスチカの命を
お兄様達が狙っていました。
それを阻止する代わりに、
この令和の世界に行く手助けをすれば
ヤスチカ様の後ろ盾になってあげましょうと
ウドに話しを持ちかけたのは私です。」
「ウド、そうなのか?」
「はい。その通りです。
美福門院様の庇護のもと、
ヤスチカ様はお屋敷に通うようになられました。そこで美福門院様の正体をお知りになられましたよね。」
「そうだ。
まさか美福門院様が九尾の狐だとは。」
「ヤスチカ、ウド。
ここでは藤原得子です。」
「では得子様。」
「いや、得子さんで、いい。
こちらの世界の食べ物も取り込んだ。
あなた達も言葉も振る舞いも一晩もすれば、
完全にこちら側の人間になるでしょう。」
「ところで得子さん、目的は、なんですか?」
「世界征服かしら。ホホホ。
それより明日から早見高校へ転校生として2人とも通いなさい。」
「学校ですか?いいですよ。」
今日グランドで会った、サッカー部のハヤトと会いたいと俺様は思っていたし。
得子が「それに、少し手伝って欲しいことがあります。」
「何でしょう?」
「明日、早見高校へ行けばわかります。」
そして翌朝、和歌山にある早見高校へ登校した。
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