終章
王国内にサイレンが鳴り響く。
「おいおい、やばいんじゃないの」
「お前たちは行け、追手は私が引き受ける」
コ―ガはそう言うと、雷の槍で、大きな横穴をあける。
その穴は王国内の建物を貫き、壁の向こうまで続く。
「先輩、一人じゃ支配の攻略は無理だろ? 行けアスカ」
コ―ガの隣に立つコウジ。
「待つのは嫌なんだろ、新人」
「アスカ、待たせないから先に進みな」
「コウジさん、コ―ガさん」
アスカは横穴を駆けだした。
もう、振り返らない。二人の男の決意に水を差したくはなかったのだ。
横穴を進むと、嗅いだことのない臭いと冷たい風がアスカを手招く。
目の前の暗黒が、王国の終点を告げた。
臆せず飛び込むアスカ。
落下しながら、横殴りの水。そして、着水。
アスカの口内を塩辛い水が満たす。
アスカは暗闇の水から、必死に顔を出す。
そこには大きな箱が浮いていた。
波打つ水が、アスカに箱からの別れを促す。
アスカは、反対側を見る。
見渡す限りの床に楕円の赤い丸が、光を放つ。
「ああ、あれが、ハレ」
アスカは、光に向かって泳ぎ出した。その先に約束の背中が待つと信じて……
天器使いのアスカ CだCへー @dasyo117
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