第3話目覚めよ僕のギフト!
幼馴染達を引き抜かれて、パーティーを解散してから2か月ほど経った、僕はEランクDランクのクエストをソロで受けたり、他のパーティーの臨時メンバーをしたり、事情を知っていて同情してくれるパーティーのクエストに参加させてもらったりして、ほそぼそとやっている。みんな優しくてマジ感謝感激雨あられ!
先日噂でアイとシューリフが個人でもAランク冒険者に上がったそうな、おめでとう!
毎晩ジョリジョリだかジョウロだかとパンパンヤッてんだろ、大体想像つくよ!
幼馴染が他の男とそういう関係になってるのを普通は嫉妬するだろうけど、僕はないね!
だって僕は勇者パーティーメンバーとヤッたもん!ミーナと僕お互いの初めてを捧げ合ったから、全世界中の男が血涙流して羨むシチュエーションだったはず!知らんけど!
さて真面目な話僕は冒険者を引退しようかと思っている。徐々にクエストを受ける回数を減らしじいちゃんばあちゃんの畑の仕事を手伝っている。
2人はいつも僕を気遣ってくれてる。僕が一緒に暮らすことになったときも「母さんがああ育ったのも儂らの責任じゃ、スマンのぉ辛い思いをさせたの。」と母さんの性格を自分たちの育て方が悪いと言った。
冒険者として芽が出ないことも「冒険者で成功したからなんだと言うんじゃ、そんなことより世の中大事なことがいっぱいある!」と母さんと違い一生懸命な僕を誇りに思ってくれてる立派な人達なんだ。母さんはこの2人の何処を見て育って来たんだか?
そんな2人を安心させるために今の状況が自分の限界だと判断し引退しようと思っている。
そう思いながらもソロクエストを終え、報酬を貰うけど引退すると言い出せずにいた。未練ズルズルお蕎麦ずるずる…
受付嬢のお姉さんも不思議そうな顔をしていた。思えばこのお姉さんとも長い付き合いだ、出会った当初は仕事ぶりもバストも頼りなかったが月日を重ねるにつれ、今じゃどちらも見違えるほど成長したよ!最近は顔じゃなくバストに話し掛けていて、この間顔を見て話したときにいつもどこ見て話しているかわかっているような冷たい眼をしていたよ、うっ…!(股間押さえて)
あの忌まわしきギルドの食堂で昼食を取っていると、ある集団が近づいてきた、
「よお、ロイうまくやってっか?」
話しかけてきたのは「ウルフスター」のリーダーシンと「ブラックフィスト」のリーダーバーリン、「ローズハリケーン」のリーダーローレン、「アンチビーナス」リーダーのリリヤ、みんなBランクのパーティーを持っており僕のブルーアローと同期パーティー達でよく合同でクエストに行ってたりした。
「シンくーん!いやぁ~ぼちぼちでんがな!」
普段仲のいい彼らに会ってしまい余計に引退する決心が揺らいでしまった!ええい!僕の優柔不断め!
「アイちゃんとシューリフちゃんに逃げられるなんて可哀想に」
紺色の髪のイケメン、ローレンは話しながら髪を手入しする。お前になら僕ケツ掘られてもいいぞ!
「まさかおめえ、冒険者辞めるつもりじゃねえだろうな?」
金髪のバーリンがタバコを吹かす。止めとけ!お前喘息持ちだろ!
「まさか、そんなのコイツのプライドが許さないさ。」
紅一点、銀髪ロングヘアで一番ツッパった服装のリリヤ、コイツ僕と二人きりのときは自分のことを「あのね!リリヤね!」って言ってるんだぜ!
ひとしきり4人と話した後、
「あ、僕これから邪竜討伐のクエストに行かなきゃ!」
「嘘付け!」
「Fランクのソロクエストだろっ!」
どうして嘘だとバレた!?僕は4人と別れクエストに出発した。ちなみに邪竜討伐の話は今母さん達が行なっているクエストで1週間前から遠征に行ってるらしい。
僕達が住んでる大陸最大の都市ナイン、その近くにあるピッポロ山で薬草を5kg摘んでくるのが今回のクエスト、山道を登る途中近くにいるオークやゴブリンに手を振る、皆にこやかに手を振り返してくれる。
オークやゴブリンが人間と敵対していたのは何世紀も昔の話で、今は種族全体が考え方を変えていて人間と共存することを選んだってわけ。今でも敵対してるのはオーガやリザードマンかな。
でもその名残りかその手の小説や絵に使われて女性達とせいし!を賭けた戦いを繰り広げている。僕も大変お世話になっています!心の師匠!
そういえば以前明らかにイザナギをモチーフにしたであろう女性パーティーが組んずほぐれにされる小説を読んでしまい、どういう気持ちで受け止めればいいか複雑な気持ちになったね。興奮したけどねっ!
今も大事に持ってるけど、べっ、別にお気に入りだからじゃないからねっ!母さん…間違った母さんたちに似た女の人たちの痴態を世の中の下衆に晒したくないだけだから!悶々!
話を戻して、彼らはダンジョンの現地住民みたいなもので困ったら助けてくれるし、情報をくれたりする。
ゴブリンに薬草が生えている場所を教えてもらい、籠いっぱいに入れて、そろそろ戻ろうとしたとき、急に強い雨が降ってきた!
ゴロロロッ…!!!
雷まで鳴ってるの!やばっ!すぐ終わると思って雨具なんて持ってきてないよ!僕は慌てて山道を下る。
ドーン!!!
だいぶ近くで落ちてるね、急ごう、スタコラサッサと!
ズルッ!
「あっ…!」
僕は雨で泥濘んだ地面に足を取られちゃって身体が傾いて、そして、
ズバン!
周囲が真っ白になる、そう、僕は雷に撃たれちゃった!てへ♡
「うわあぁぁぁぁーー!!チョーベーリーバー!!!!」
ふと意識を取り戻す。あれ、僕死んでないの?マジか、生まれ変わってやり直すチャンスだと思ったのに!プンプン!
ふと僕の目の前に灰色の髪をした女の子がいるのに気が付く。聖女やシスターとかの聖職者みたいな格好をしてる。どうでもいいけど貞淑なシスターが黒のレースでエグいVラインのパンツ履いてたら良いよね!
「ようこそ、ロイ•アミューズ。貴方を探していました。」
聖女風の女の子はニッコリと微笑む。よし、こんな初めて会う綺麗な女の子に最初に話し掛ける言葉は一つ、
「クエストで貰えるはずだった報酬、保証してくれますか?」
「そ、それについては大丈夫です。ただ私の下に召喚しただけなので話が終わり次第返しますので。」
「あ、そうなの?」
それは良かった。でもどう考えてもこの女の子人間じゃないよね?
「自己紹介が遅れましたね。私はユーラ、ギフトを司る女神です。おめでとうございます!ロイさん、ついに貴方にギフトが発現しました!」
へ〜マジもんの女神だ。えっ、今なんて言ったの?
「あのーすいません。後半なんて言いました?」
「はい、ですから貴方にギフトが発現しました!」
ホントに!?やったー!やったよ、ようやくだ!
あ、説明しとくとギフトっていうのはこの世界に生きる人間全員が持つ固有の能力で、大体子どものうちに発現する。
だけど、僕はギフトが発現せず、今まで生きてきた。それが母さんや幼馴染達に見下されてた原因の半分だと言っていい。
「それで、僕はどんなギフトをもってるの?」
ギフトは人によって多種多様に存在する。言い方が悪いかもしれないけど当たりハズレもある。特に冒険者ほどギフト優劣で差が出る職業は無いだろう。その中でギフト無しでBランクまで上がってきた僕って凄いね!自分を褒めなきゃ、世の中の人に言いたいよ、自分自身を褒めてあげて!
話戻って例えば母さんのギフトは“神の寵愛”超人的身体能力、圧倒的スタミナとパワーと母さんの規格外の源になっている。
ミーナは“風読み”風を通じて周囲の状況を把握したり、相手の動きを読む、打撃に纏わせて風のエネルギーを叩き込む、風のないところで風を生み出すなどの力がある。
アイは…これ以上は長くなるから割愛!
とにかくギフトがこれから使えるんだどんなものでもガッカリしない!よっしゃ来いクソみたいなギフト!
「はい、貴方のギフトは“アトラス”ギフトの中でも最上位のゴッドプレゼントに分類されるものです。」
アトラス!カッコいい名前じゃん!しかも世の中のギフトでも上物にあたるの!
「普通のギフトなら私は出向きませんが、ゴッドプレゼントを授かった方には祝福に訪れるんです。貴方のお母様のギフトもゴッドプレゼントで以前祝福に参りました。すごいですね!親子でゴッドプレゼントを授かるなんて、これは遺伝などては決してありえない、奇跡の確率なんですよ!」
へぇ、じゃ母さんも子どものときにこのユーラさんが現れて祝福されてるんだ。今度聞いてみよう、あっ!僕勘当されて会えないんでした!チャンチャン♪
「それでアトラスってどんな能力なの?」
そうこれこれ!これ一番大事!
「そうですね、超人的な身体能力と圧倒的スタミナとパワー、空を飛べること、光を力の源にしています。特に太陽エネルギーが一番力を発揮しやすいです。そしてそのエネルギーを自在に操れます。」
おお、これだけ聞くと母さんの上位互換じゃん!
「なぜ、ここまで発現が遅れたのか理由はわかりません。今それを調べています。」
「別に良いよ、これから使えるんなら、気にしないよ。」
原因を聞いたところでどうしようもないからね。
「お詫びにこちらを用意しました。」
水色の宝石がついた腕輪を渡される。僕はそれを左腕に付ける。
「宝石の部分を触れてみてください。」
ユーラさんに言われたとおりに宝石に触れてみる。
キュルルルルル!
おお!全身が光ったと思ったら僕の身体は鎧を纏っていた。紺に近い青色で頭も全部覆われたフルフェイスの鎧、しかも身長高くなってる!
「その鎧は貴方がこれから戦いやすいようにサポートしてくれる鎧です。力の源である光も効率よく収集してくれます。そしてこれも…」
ユーラさんは刃が少し湾曲したナイフを手渡してくれた。
「それはフラッシュエッジ、そのナイフは投げると貴方の思ったとおりに動きます。さて、下界は雨が止んだ頃ですね。後は実際にご自身で能力を見てみて、上手く使ってください。貴方なら正しく力を使ってくださるでしょう。では、ロイさんごきげんよう。」
スウゥーっと意識が遠退き、気が付くと僕は山道で倒れていた。だけど左腕にはユーラさんから貰った腕輪がはめられていた。
「ハハッ…、夢じゃなかったんだ。」
立ち上がると僕は喜びで心舞い踊っていた。よし!今日はお気に入りの本の読みながらシッポリやるぞ!
勇者の母親は才能のない僕を見放し、パーティーメンバーの幼馴染は他の男に取られたけど僕は楽しくやってます。気にしないで。 @uminokame
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