第2話今度は幼馴染達がパーティーから去った
母さんから勘当され3年が経った。僕は15歳になりあのときより少しは逞しくなった…と思う!
あれ以来母さんとは会っていない。だって会ったら殴られそうじゃん!便りの一つも寄越さない。完全にいない存在にされてるね!
とは言うけど実は僕も母さんを避けていて、毎年年の暮れにはじいちゃんばあちゃん家に母さんは顔を出す。その時だけ事前に連絡が来て、僕はそのタイミングでギルドのクエストで遠い地域への遠征に行くことにしている。
1回だけ遠征から帰って来て、玄関から出てくる母さんと鉢合わせになりそうになったことがある。慌てて隠れその場をやり過ごす。
そのとき思ったのが年々服の露出度が上がってて、いずれは葉っぱで大事なところを隠しただけで歩き回るんじゃないかと想像する。やめてくれ、僕の精神が死んじゃうよ!
あとなんで悩ましげなエロい表情してんの!やめてよ、バカかっ!
でもあれだけ酷いことを言われたのに未だに母さんのことは好きだ。憎しみの気持ちもモチロンある。たった一人の親だから嫌いになりきれないのさ!
僕はマゾなのか、母さんって見たまんまSだからね、親子でSMプレイ…うわっキッチー!変な想像しちゃった後で頭から塩被ろ!
と言うわけで勝手にイザナギメンバーの養成所にされていたが、僕はパーティー「ブルーアロー」のリーダーを務めている。
メンバーは同い年の幼馴染の女子2人、剣士のアイと魔術師のシューリフ、2人とも強力なギフトを授かり、年の割にめちゃくちゃ強い。
10点満点評価でいうと僕が5だとすると2人は上限突き抜けて20点ぐらいその規格外さは母さんに近付いている。
そんな2人に話があるとギルドの食堂に呼び出される。…嫌な予感すんね。
「お~い2人ともここ、ここ、こっこどぅえ〜すっ!!」
ギルドに現れた2人を見つけると僕はわざとらしくオーバーで明るい仕草で2人を呼ぶ。
もともと落ち込まないようわざと明るく周囲には振る舞っていたけど、3年前のあの日からもっとひょうきんにバカらしく振る舞っている僕、誰に何と言われようと暗い顔はしない、今も続く母さんへの小さな抵抗でもあるのさ!
僕を見つけて2人は恥ずかしそうに赤面しながらこっちに来る。
来た来た、おうおう、神妙な面持ちしてらぁ!
「静かにロイ、みんな見てるから。」
シューリフがしっーとジェスチャーをしながら椅子に座る。前衛に立たないからって相変わらずのスカート短さだね!
「アンタのバカさ加減はいつになったら治るの?」
アイが長い髪をバッと払ってから座る。剣士に相応しい無駄のないスリムな体型、うん、女剣士にとって胸って邪魔になるよね!いやっ、母さんはあの特大スイカをぶら下げながら機敏に動いていたっけ、じゃああっても無くても変わらないね!
そう言えば僕は母さんのお乳を飲まなかったらしい。いつも市販のミルクを飲んでいたってよ、だから才能引継いでないのかな?
「して、話とは何ぞや、アリゾナ?」
「あのね、今日はホントに大事な話があるの。」
シューリフが改めて話を切り出す。
「私達パーティーランクBになって結講経つでしょ?でも全然Aランクに上がる気配がしなくて…」
「アンタに原因が有るのよ、ロイ。」
シューリフの言葉を遮りアイがパーティーがAランクに上がれない理由が僕にあると直球で言う。無い胸の前で腕組みしながらね!
「ぼ、僕?」
「そう!私達2人だけならとっくにAランクになっているのにアンタのせいでいつまでもBランクのままなの!」
僕の顔の目の前でアイはビシッと指を指して言う。その指しゃぶってやろうか!
「あなたからはリーダーとしての器の大きさも冒険者としての向上心も感じられません。そんな貴方とパーティーを組んでいても意味ない私達は考えてるの。」
シューリフが淡々と僕の問題点を語る。よく僕のこと見てるね。
「うーん…向上心が無いわけではないよ。かなりペースが遅くてみんなからは分かりにくいけど。」
実際、母さんから勘当された日から自分なりに自己研鑽に励んできたつもりだ、成果はいまだないけどね。何よりお前たち2人も「ゆっくりで良いよ、ロイのペースで私達も付き合うから。」って言ってたじゃねーか!おおんっ!?お二人さん!
「それはアンタが無能だからよ!勇者の息子なのにそんなんで恥ずかしくないのかな!!」
アイが仁王立ちで無い胸を反る。プルン♡やボイン♡も言わねぇ…
「無能ってお前達が凄すぎるだけだって!現に他のパーティーの臨時の代打に行くときは一番僕活躍してますし、お寿司!」
僕もちょっと感情的になってみる。ああーマジかーこの空気3年前のあのときと一緒だわ。
「今他のパーティーでの話しないでくれる!」
「あくまであたし達のパーティーの中ではの話です。」
「じゃっ、どうすればいいのさ!」
優秀な君たちと比べないでくれませんか!プンプン!
「どうやら心改める気は無い様のね、ロイ?」
「全く、そんなんだから母親に捨てられるのよ!」
おい、やめてくれ。僕のHPは0なのに死体蹴りまでかますな!
「もうわかったわ…見込みがないなら、お願い入って来て。」
アイの言葉で一人の男が僕たちのもとにやって来た。派手で強そうな剣と鎧を着て、こいつ知ってる…!
「げえぇ~!こ、こいつは今新進気鋭のAランクパーティー『天断つ剣』のリーダー、ジョイン!」
わざとらしくオーバーリアクションをとる。いや、でもホントなんで?
「この人が何だっていうだわさ?」
「私達この人のパーティーに移籍するから。」
「いやいやいや、何でまたきゅええぇーーー!」
これにはびっくり!何でさ?この人ら何時接点あったの?
「前々からヘッドハンティング受けてたけど、やっと決心がついたの。」
「そんな話聞いてないっすよ!」
「そりゃそうでしょ話せばアンタ猛反対するでしょ。でもAランクになるには必要な選択なの。」
いや、反対はしない僕も一緒に入れてくれと頼みこむよ。
「彼女達は前から目を付けていてね、粘り強くスカウトしてやっと口説けたのさ。」
おっ、ジョインしゃんがやっと話しに入って来たぞ。
「2人は素晴らしい力を持っている。俺のパーティーに入れば、冒険者個人としてもすぐにAランク冒険者になれるだろう。」
ジョイン、歳は僕たちより5つほど上で冒険者を始めて3年程経つ青年さ、冒険者歴で言うと僕達5〜6年になるっけ?アイとシューリフはギフトが認められて、僕は母さんの後ろ盾で最年少でギルドに登録出来たけど、後から来た奴に抜かれるのは悔しい〜!
「で、でもパーティーの移籍は移籍前のパーティーリーダーとギルドマスターの了承を得ないと出来ないってギルド法で定められてるはずだいっ!」
「それは2年前に改正された、今は移籍先のパーティーリーダーと移籍を希望するメンバーの確認を取るだけで移籍は完了する。」
ジョインは一枚の書類を見せてきた、あっ、アイとシューリフとジョインのサインと判子らしきものが押されてる。シューリフ字汚っ!
「そんなこともわかってなかったなんて本当に役割を果たせないポンコツリーダーだね。」
シューリフが呆れ果てて言う、うるせぇペン習字習え!
「どうしたの?引き止めないの?」
アイが挑発気味で僕に話し掛ける。正直な話し、
「駄目だ、そこまではされると行かないでくれなんて言えない!」
「「っ…!!」」
「ア、アンタそれで…いいえ何でもない…。」
2人の顔がより険しくなっちゃって怖っ!
「そこまで自分たちの今後のことを考えていたなんて知らなかった。僕といるより自分たちの能力を活かせるパーティーに行った方が良いよ。」
ふざけはなし、2人のこれまでの言葉を聞いて僕の思ったことをしっかりと告げる。
「そうか、じゃ2人は俺が貰うぞ。」
ジョインはアイとシューリフを抱き寄せて、キ、キスした!チューした!
「ちょっ!んっ…!」
「まっ、あっ…!」
しかもジョインの舌が2人の口の中に突入してベロベロと未開の地を開拓しているのがよくわかる、よく見える!そして2人は何で申し訳なさそうな顔してんだよ!
ジョインは勝ち誇ったように僕を見るが残念無念!2人のファーストキスは僕が貰ってます〜!
あれは母さんとイザナギと別れてしばらく経った日、僕は2人に慰められ、「私達が支えてあげる」「お母さんを見返してやりましょ!」と勇気付けられ、3人揃ってAランクになって結婚しようと約束したっけ…
あっ!ちなみにこの世界は重婚、ハーレム婚OKです!
そして夕焼けの林の中で小一時間3人でキスし合って、触り合いっこしたなぁ〜ここでポイントなのは1時間じゃなくて小一時間ってところね!
まあ、これを見せられてよくよく考えたらあのときのあれは変態すぎたな!今となっては恥ずかしっ!
目の前の3人がキスし終わるタイミングを見て、アイとシューリフの口とジョインの口が唾液の糸で繋がっている、エロ!周りで見てた他の冒険者達は啞然としていた。そうだよね!
そして僕はしっかりと告げる
「ブルーアローは今日をもって解散する!」
そう言って僕はその場を後にする。
「まっ!待って、ロイ!」
「お願い、止まっ…!」
何かに絶望したような顔をしたアイとシューリフは必死に僕に何かを叫ぶが、明日からどうやって活動していくか考える僕にはその叫びは聞こえず、ギルドを去るのだった。
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