第四章…ギャルゲー

無事「自作自演童貞卒業作戦」も成功し、順風満帆な中学生活を送っていた。

でも密かに思い始めた事があった

「彼女欲しいなぁ…誰かに好きになってもらいたいなぁ」

 女の子との仲良くなり方はもちろん、ろくに会話もできない、正しくは会話はできるが虚勢を張るか、スカして話しているだけで心からの会話では無いのだ。

 でもこの事を誰にも相談できない、嘘を嘘で塗り固めた内田にとってもう恋愛相談できる人など誰もいないのだった。

 友達たちは内田は当たり前に女性経験があり、彼女がいるものだと思っているからだ。


追い詰められた内田は、いつの間にか頭の中で誰かと相談するようになっていた。

 その"誰か" に「ノブくん」と名付け、人に相談できないこと、全てノブくんに聞いて貰っていた。



 「彼女が欲しいけどどうしたらいいと思う?」

「「好きな人はいる?一回正直になってみろよ」」

「愛香かな?」

「「いいやん、アタックしろよ」」

「どうやってやねん、いまだに女子と話すと緊張するんやで?それが素の俺を知ってる愛香にやぞ?」


このように内容がない会話をずっと心の中でしている状態だった。

 まぁ良くも悪くも正直な事を言ってくれる存在だった。


作戦会議の末、デートに誘ってみようと結論ついた。誘い方が分からない、デート成功者に相談する事もできない四面楚歌だ。


 そんな中

 あるゲームに出会うそれが"ギャルゲー"だった

 ギャルゲーとは簡単に説明すると、

 女の子が自分の事を好きになってくれて恋愛するゲームだ。



 恋愛に憧れる俺はどっぷりとハマった。ピュアが故にキラキラ、キュンキュンした恋愛が普通だと思ってしまった。

 何もしなくても笑ってくれ、選択肢を選べば好意を向けてくれた。

 ほんとに好きなら女の子から告白してくるものだとも思った。いや、もしかしたら思いたかったのかもしれない。


部活終わりに愛香と帰り道が一緒になった

「「一緒に帰ろって誘え」」

 何度もノブくんが呼びかけてくる。


「あのさぁ青木……暇やし途中まで一緒に帰ろうぜ」

 心臓がはち切れるかと思った、そんな中答えは

「いいよ!」

 小学生から変わらないあの笑顔で答えてくれた。

 当たり障りも無い会話をするうちに

「うっちー思ったより変わって無かった笑 やんちゃになったかなって思ってたけど全然そんな事無いや笑」

彼女の言葉に勃起した。日常会話で勃起したのはこれが最初で最後だった。

 (やっぱりこの子が好きだ)と確信した日でもあった。


恋愛したさに行動には移さずギャルゲーを続けていた。

ときめきメモリアルなど基本的に最後は絶対に女の子から告白されるゲームばかり遊んでいた。そのせいで完全に告白が受け身で凝り固まってしまったのであった。

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麗しき人生 @YASUKI-

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