第二章…悪評と性の自覚

第2章…悪評と性の自覚

別に女の子と仲良くしなくても困らないしいいや!と割り切った内田少年は女の子に興味が無くなり恋愛感情など感じる事なく小学5年生まで成長できた。

 

 まぁKYでノンデリカシーな所はそのままで、変わってるが友達は多い少年だった。

 ふとスポーツを習いたいと思った内田少年はバスケを習い始めた。唯一の取り柄が身長だったからだ。

 ただ今いるX小学校にはバスケクラブが無く隣のY小学校まで行かないとだめだったが、

 バスケを習いたかった彼にとっては苦になる事なく始めた。


 悪評とは愚かなものだ。あれだけ女子が近寄って来なかった内田少年だが悪評を知らない他校の女子たちは何も気にせずコミュニケーションをとってくれてた。

 不思議な感覚だ。同じ女子とはとても思えない。X小の女子は皆自分の事を下に見てくるがここは別だ。初めて女の子を意識した瞬間でもあった。

 その中でも青木愛香と言う同い年の女の子と特に仲良くなった。後に内田の人生に大きな影響を与える存在になる事をこの時はまだ知らない。


 彼女に初めて話しかけられたのは、バスケの練習終わりだった。


「内田くん、これ忘れてたよ」


振り向くと、愛香がタオルを差し出していた。

目が合っただけで、なぜか心臓が一瞬遅れて鳴った。


「あ、ありがとう」


それだけのやり取りなのに、頭の中がやけに静かになった。

女の子と話しただけで、怒られなかった。

変な目で見られなかった。嫌がられなかった。

それが、どうしようもなく不思議だった。


 「うっちーは真面目やな」Y小学校はX小学校に比べて荒れており刺激的な先輩や後輩がとても多くてノンデリの内田少年はヤンチャな男の先輩に可愛がられた。

 悪になれた気がして嬉しかった。

 一年間バスケクラブに通い一つ年上の先輩たちは卒業して自分たちが最高学年になった。

 優しくも怖い先輩たちが卒業してのびのびとバスケを楽しめるようになった。

 青木愛香とも自然と距離が近くなった。

 元々人数が多いチームでもなかったぶん、6年生が抜け、人数が減ったことで、男女混合で練習をする機会も増えたからだ。

 そんな中、愛香は


 「ねえ、内田くんってさ」


そう言われた次の瞬間、彼女は少し首を傾げて笑った。


「うっちー、の方がよくない?内田って言いにくいし笑」


その一言で、心臓に刺さっている無数の棘の一本が抜けた気がした。

呼ばれ方が変わるだけで、こんなにも胸が熱くなるとは思わなかった。


 もう内田は彼女に惚れていた。


 初めて優しく接してくれた女の子でもあり、ペンギンのようなテチテチ歩く小動物のような姿、しかも可愛くて天然だが気が強い。彼女にゾッコンだった内田少年の初自慰は言うまでもない。

彼女の匂い、笑顔、「うっちー」と駆け寄ってくる姿どれも刺さりまくっていた。

 初めて女の子を可愛いと思った瞬間でもあり、俺は女の子が好きな男って生き物なんだと会うたびに感じさせられた。

 しかし大きな不安点があった。中学校に入学するとX小学校とY小学校の生徒は同じA中学に通うことになるのだ。

 そうなると愛香ちゃんに悪評が知られてしまう、と震える日々を過ごしていた。

 そして中学の入学の日になる。

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