第一章 ちょっと考える
彼の名は内田ユウキ。見た目はどこにでもいる小学2年生、
だが中身は違う。
良く言えば"裏表のない"ノンデリカシー
悪く言えば人の気持ちが分からない怪物
と言えば伝わるだろうか。
ある日は隣の女子に消しゴムを借りたと思えば小学生特有のアニメのキャラクターなどがカバーで付いている消しゴムを良かれと思い
「消しゴムちっさくなって消しにくいからカバーを取ってあげるな」
とハサミでお気に入りの消しゴムのカバーを切って号泣させたり、またある日はクラスメイトが休むと給食のプリンが余り、じゃんけん大会が開かれて最後まで勝った人が休んだ人の分も食べれるという、恒例のデザートじゃんけん大会があった。
その際も彼は参加した、だが少し引っ込み思案なところもあり「じゃあ参加だけする!」と意気揚々と参加してなんと優勝してしまいプリンをゲットしたのだ。
内心は嬉しくプリンを追加で食べれる事に喜びを感じていた。
ここで内田少年は考えた
(参加だけすると言ったしこれでプリンを貰ったらなにか恥ずかしいな……そうだ決勝で対決したA君にあげよう)
「じゃんけん大会に参加したかっただけやし、プリンあげる!」
と最後の2人まで残ったA君にプリンをあげてしまった。
内田少年本人は(あぁ良いことしたなぁ)と満足げだが、そのあと先生に内田君に負けた子達の気持ちも考えろと酷く怒られた。
こんな事が続き、クラスの女子からは完全に変人扱いだった。
そんなある朝、ホームルームの時間に折り紙を折る課題があり不器用な内田少年は折り紙が得意な女子に助けを求めるが隣の席や斜め前の女子は何も助けてくれず、「先生の話を聞いてた?」「何故こんな事ができないのか?」と強い言葉飛んできた。
「もちろん聞いてたよ」と内田少年は返答。
「じゃあここを折った後何するって言ってた??ほら聞いてないやん」「嘘つき」と強い言葉が飛んできた。
「ちょっと考える」と言い、内田少年は女子が怖くなり机に伏せて泣いてしまう。女子が泣いている自分に気付き「ごめん、これはこう折るよ」と教えてきたが「考えてる」と言い内田少年は伏せて泣いたままだった。
その日から内田にとって女子は、怖いものになった。
少し時間が経ち男友達は問題なくできており、大人になった今でも付き合いのある友達がいるほどだ。
だがまぁ女子受けは悪すぎた。
本人も何となくそれを理解しており、ある作戦を決行した。
その名も「自作自演人助け作戦」
まぁ作戦名を聞いてまた碌でもない事を考えただろうなと思うだろうがその通りだ。
一応作戦内容を説明すると当時消しゴム等の持ち物が無くなるとクラス全員で無くしものを教室中探すと言うクラスのルールがあった。
そこをついた内田少年は自分に対して好感度の低い女の子の消しゴムを見つかりにくい棚の間などに隠してその後自分が見つけて感謝してもらうと言う作戦だ。
当時追い込まれていた内田少年には、こんな最悪な作戦が画期的思えたのだろう。
休み時間などにさりげなく消しゴムを取り隠す。
その後にみんなで探すタイミングでさりげなく発見!!と言うのを3回人を変えて繰り返したあと先生に廊下に連れて行かれて、
「探し物得意なの?」
冷たい眼差しで諭すに近い質問をされたのを機にしなくなった。あれは怖かった。
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