ざくろの住む町
冷房の効いた室内に入る。途端に生き返るような感覚になりながら周囲を見渡す。物珍しい昔の品々の並びをみて思わずため息が出る。
「入館の手続き済んだって」
いとこのざくろが話しかける。今日はざくろの夏休みの宿題の為に町の博物館に来たのだ。
「何を描こうかなぁ」
鉛筆を片手に博物館の展示品を物色するざくろ。おれの通う小学校では地元の博物館に行ってその展示物の絵を描く宿題は出ない。
「うちの地域は地元推しが強いからねぇ。地元の特産品とか地元の伝統工芸品の話は学校じゃあしょっちゅうよ」
「ざくろは地元、好きなのか?」
「うーん、よく分かんない。色々地元のことを知るのは楽しいけど他の地域の事全然知らないもん」
「それもそうか」
「グレンは?どうよこの町」
「そうだな......」
おれは少し考えた。正直言ってざくろの住む町は特別都会でもないし特別田舎でもない、よくある町だと思う。
「夏休みにここに遊びに来るのは結構楽しいかも」
「ふーん。じゃあうちも結構良い町なのかなっ」
ざくろは少し嬉しそうだった。おれがなんでこの町に遊びに来るのが好きなのかは照れくさいから言わない。
ざくろとグレン 赤沢たまねぎ @akzw-tmng
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