この物語を読み終えたあと、首元を触ってしまう…

 真夏の焼けつく日差しの下で始まる、この作品『晴れの日のマフラー』は、現実と幻想の境界がにじむ、独特な世界観が印象的です。

 圧倒的な暑さの中で現れる“冬の装い”の少女。その不釣り合いな白いマフラーには、どこか不穏な予感が漂います。少しずつ積み重なる違和感と、最後に明かされる事実にぞくりとさせられます。怖さと切なさが交錯し、首筋に涼風が吹くような余韻が残る物語です。

日常に潜む不思議や、夏のホラーが好きな人、心に残る短編を探している方に特におすすめします。