第10話 生徒会
改めて4人で会合した日からちょうど1週間後の木曜日。今日は国際交流科の生徒会に所属が決まってから初めての会議だ。ゼロ先輩が言うには、今回は顔合わせと業務説明がメインだと。
今はゼロ先輩達が俺達のクラスに来て生徒会室まで連れて行ってくれている。生徒会室は国際交流科中等部の学棟にある。ちなみに各委員会も全て中等部の学棟にまとまってある。
俺達四人は階段を上り3階の廊下に出る。アーシャ先輩が教えてくれたがこの階は全委員会が横並びになっているらしい。そう言われて教室の名前を見てみると確かに各委員会の名前になっていた。
横並びになっている中で一番奥にある教室が生徒会室であり、その1つ手前が風紀委員の教室だった。ゼロ先輩は扉を4回ノックする。これは国際儀礼の正式な回数だ。日本だと3回のノックが一般的だが、ここでは各国の儀礼ではなく世界の儀礼がどの学校でも使われる。
ゼロ先輩がノックをした後中から「どうぞ」と声をかけられて扉を開けた。
「失礼します。中等部1年ゼアロとアリシャが今年の新規生徒会員を連れてきました」
「失礼します。初等部5年雲竜神威です。よろしくお願いします」
「失礼します。同じく初等部5年の鳳凰天鈴です。よろしくお願いいたしますわ」
「あぁ。よろしく。君達5年生の席は6年生の後ろだからそこに行ってくれ」
俺達は生徒会長であろう人から自分達の席を教えられたのでそこに向かい座る。俺達が座ると教卓に立っていた会長であろう人が言葉を発し始めた。
「それじゃあこれから今年度1回目の生徒会会議を始める。今回は毎年恒例の顔合わせと業務内容の確認だ。それじゃあ俺から順に言っていくから続いてけ。俺は今年度の生徒会長に就任した高等部2年の刀宮麟児。気楽に話しかけてくれ」
「次は私ですね。私は高等部1年で副会長のレーナ・アスペルです。次は書記ね」
「あ、僕?僕はさっきからホワイトボードに書いてるように書記だよ。学年は3年でラウル・サントス・レイエスだよ」
そこから書記とは別の記録担当、庶務とそこから高等部の先輩達から順に言っていき残りは俺達初等部のみになった。次は初等部6年だ。
「初等部6年のソフィア・ヴァルマです。よろしくお願いしまーす」
「同じく初等部6年のノア・テイラー。今年もよろしくお願いします」
「入ったときにも言いましたが初等部5年の雲竜神威です。不甲斐ないかも知れませんがよろしくお願いします」
「初等部5年の鳳凰天鈴です。先輩方の知恵をお借りして日々精進していきますわ」
鳳凰が席に座ったところで全員のことを見続けていた会長が立ち上がる。
「うし、全員自己紹介終わったな。今年度はこの16人で運営していく。それじゃあ業務内容の確認に移るからな」
生徒会長がそういうと全員とまではいかないけど返事を返す。会長はその様子を見て頷く。そして手元にあったプリントを会員に配っていく。
「それに業務内容をざっくりとまとめてきた。各自寮に戻った時に確認するように。今からはそれに書いてある業務内容とかについて説明していうからな」
生徒会長がそういってるのを聞きながら俺はプリントに目を通す。そのプリントは細かく色分けされており、特に重要な業務は赤で書かれてマーカーが引いてある。
「それじゃあ説明していくぞ。まずは一番上にある通り生徒会の業務は大きく2つ。1つ目は各学年や全学年通しての行事は各学科の生徒会と風紀委員合同で教師陣と連携し、主導していくことだ」
「全体行事だと運動大会や文化祭などがあるね。各学年だと修学旅行や自然の家があるからね」
俺達会員は会長と副会長の言葉を聞きながら一部は頷きながら、一部はただただプリントを見続けながら。
「2つ目は2年単位で生徒会主導でなにかイベントを興すこと。ちなみに去年やっているから今年度はせずに来年度になるけどな。来年度の生徒会が考えて年明け後に行うぐらいがちょうどいい。他、なにか質問あるか?」
生徒会長が俺達に聞いてくる。そしたら全員は何も言わず黙る。生徒会室には書記のレイエス先輩がホワイトボードに書くキュキュという音しか無くなる。
「特に何もないならばこのまま解散となるが・・・・」
生徒会長は少し苦笑いしながら言う。俺は特にないし何かあったら生徒会のチャットで聞けばいいだろうしな。そう考えていると隣がガタッと席を引いて立つ。
「なら私から。風紀委員との連携とはどういったようにするんですか?」
「あー、それなー。うし・・・・・・ゼロ。任せた」
「会長!?投げないでくださいよ!?」
「え〜。だってゼロの方が理解してるでしょ」
「はぁ・・・・・・分かりました」
鳳凰が聞くと生徒会長は言おうとしたが結局生徒会と風紀委員を並立しているゼロ先輩に説明を投げた。ゼロ先輩はそれに文句もいいながらも引き受けた。
「基本的に同学年の子とツーマンセルか四人以上のグループで生徒会員は生徒会の仕事をしながら、風紀委員は風紀委員の仕事をしながら巡回することになってるよ」
「ありがとうございます。理解しました」
「ゼロあんがとね」
「次からは会長が応えてくださいよ・・・・・・」
「覚えてたらね」
鳳凰は礼を言って席に着いた。席に着いたところで会長が説明してくれたゼロ先輩にお礼を言ったがゼロ先輩は呆れながら言葉を返した。会長は流すように返したため、ゼロ先輩はため息を吐きながら席に着く。座ったところで隣にいたアーシャ先輩がなだめている。
「他の奴はなにかない?」
改めて会長が座っている俺達に聞いてきたが誰も聞こうとしなかった。そのため会長は手をパンッと打ち話す。
「それじゃあ今日は特にないから解散していいよ。このまま他学年と交流してもいいし自由にしてもらって。けど早く出てって。15分後にはこの教室閉めて鍵を返しに行かないといけないから。皆、お疲れ様でした」
会長がそう言うと先輩達はカバンを持って出ていった。会長達、役員は集まってなにか話し合っている。ゼロ先輩とアーシャ先輩が俺と鳳凰のところにやってくる。
「どうだった?生徒会は」
「想像以上に自由だと思いましたわ」
「そうだな。もうちょっと堅苦しいものだと思ってました」
「アハハッ。確かにね。初めて来るとそう身構えるのも分かるよ。だけどこの学科の生徒会は前からこんな感じだったらしいよ」
「そうなんですか・・・・・・。まぁこれくらいの方が絡みやすくていいのかもしれませんね」
俺と鳳凰はカバンを持って立ち上がって先輩達と同じく教室を出る。そして廊下に出て四人で話しながら歩いていく。
「そういえばゼロさんのように両方に所属している生徒は合同の時ってどうしてるんですか?」
「基本何してもいいってなってるね。個人で動いてもいいし既に出来ているグループや誰かを誘ってマンツーマンで行動してもいいようになってるよ」
「へぇー。なら俺もそうなるんですか?」
「多分ね。僕も5年の時から両方に入ってやってきてるけど5年の時からそうだったからね」
鳳凰がゼロ先輩の場合はどうなるのか聞いた。
確かにゼロ先輩は普通の生徒会員と違って風紀委員と一緒になってるから例外かもしれないしな。
ゼロ先輩はそれに解答して俺もそうなるか聞いてみたら5年からそうだったみたいで俺もそうなる可能性が高いとのことだ
「わーお。びっくり」
「神威君、それ思ってないよね」
「バレちゃいましたか」
「だって感情こもってなかったでしょ」
俺は図星だったので苦笑いで返す。アーシャ先輩は俺がそこまで感情を込めて言ってないことに気づいてたようだ。
その後は適当に世間話をしながら中等部の学棟を出て男子と女子に別れて寮に帰っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます