第9話 5年組
「ブァッハッハッハ!神威、おまっ!」
俺は今、鳳凰により正座させられている。あの後、平手打ちされてから意識が飛んで数十分後に起き上がってからは土下座していた。その後すぐに師匠とアス姉が揃ってやってきては正座に変えて、そうしていた理由を教えた。そのため今師匠に笑われているわけだ。俺の頬には綺麗な椛が咲いている。
「ほ、ほら、天鈴ちゃん?神威くんも悪気がなかったわけじゃないんだから。ね?」
「・・・・・・分かりましたわ。今回は元よりタケミカヅチ様が言ってたのも原因ですし不問にしますわ」
「ありがとう!」
「次からは気をつけて」
「もちろん!」
アス姉が鳳凰のことをなだめてくれたため許してもらえた。その間師匠はずっと笑っていた。俺はそんな師匠を許してもらえた後、ジト目で見ている。
「そもそもタケミカヅチがノックしなくていいなんて行ってなければこんなことにはならなかったのよ。そこのところ分かってる?」
「理解してる」
「んー?んー?んん?」
「どうしたの?神威くん?」
俺はそんな二柱の神の様子を見ながら顎に手を当てて悩む。それに気づいたアス姉がどうかしたのか聞いてくる。
「いやさ、鳳凰がここにいるってことは鳳凰は日本の神々の寵愛を受けてるってことでオケ?俺みたいにさ」
「ッ!?」
「そうよ。よく分かったわね?」
「いやだってこの神界に来れる人間って俺達みたいな寵愛を受けた人だけでしょ」
「そういえばそうだったわね」
「アマテラス様!?教えていいんですの!?」
「問題ないわよ。神威くんは。だってこの子他の国からも好まれてるから」
「えっ!?」
俺が真剣な顔でアス姉に聞くとアス姉は肯定した。鳳凰は自分が日本の神から寵愛を受けていることが分かっていることに驚いているがそれを無視して話しを進めた。途中で鳳凰が止めてきたけどアス姉が俺のことを軽く説明すると鳩が豆鉄砲を食べたような顔をして俺のことを見てくる。
「そうそう。てか、アス姉。他にも寵愛受けている人っている?俺の知り合いの中だけで三人。偶然とは思えないんだけど。なんか仕組まれてる気がするのは気のせい?」
「・・・・・・天鈴ちゃん、神威くん達になら教えても問題ないよ」
「あ、アマテラス様・・・・」
俺がアス姉に聞くとアス姉はなにか決心したようで鳳凰に何かを促した。鳳凰はアス姉のことを見て驚いている。その様子を見てみるとアス姉に言われたことは信じたいけど、本当に問題ないかと困惑しているような顔をしている。やがて真剣な顔つきになりアス姉から目を離し俺の方を見てくる。
「雲竜さんは私と一緒にいるルー・・・・ルーシャのことは分かりますよね?」
「あぁ、この前いた子だろ?」
「えぇ。あの子も私達と同じで神の寵愛を受けた子ですわ。神話はエジプト」
「なるほど、ラー姉の・・・・」
「ラー姉?」
「神威は一部の神のことを兄や姉といった身内に見立ててそう呼んでるんだ」
「そうなんですね」
俺はルーシャも神の寵愛を受けし子ということに驚いた。しかし、それ以上に鳳凰が俺がエジプトの最高神でありアス姉と同じ
「それじゃあこっちも。俺と一緒にいるルト・・・ルイスのことは分かるな?」
「えぇ」
「ルトも神の寵愛を受けてる子で神話はマヤ・アステカ。そして俺はこの3つを含む全神話の神から寵愛受けている」
「・・・・・・アマテラス様?」
「本当よ」
俺がルトと俺自身のことを教えたら鳳凰は俺のことを疑ってアス姉に問いかける。アス姉が肯定したため鳳凰は無表情になった。
「・・・・色々通り越したら無になりますね」
「大丈夫、ルトも最初そうだった」
「懐かしいわね〜。そんなこともあったわね」
「明日、改めて顔合わせするか」
「えぇ。ルーには私から言っておくわね。ルイスさんには雲竜さんから」
「分かってる。放課後、俺の寮部屋に来て」
「分かったわ」
鳳凰の感情が無になったことに鳳凰だけじゃないと伝えたらアス姉は懐かしんだ。その間に俺達は明日の予定を立てた。
次の日、俺は放課後になるまでにルトに説明した。昨日のアクシデントのことは伏せて。ルトは俺達以外にいることに驚いていたが理解を示してくれた。
そしてとうとう放課後となった。放課後になって俺はカバンを持ってルトを連れて鳳凰達がいる席へと向かう。
「鳳凰、このまま来るか?」
「う〜ん・・・・ルーはどうしたい?」
「こういうのって早い方がいいんじゃないのかな?」
「それじゃあこのまま俺の部屋行くか」
「そうだね」
鳳凰とルーシャはカバンを持って立ち上がる。
「それじゃあ行くか」
俺がそういって歩き始めると前と後ろで綺麗に分かれた。前には俺と鳳凰。後ろにルトとルーシャが並んでついてきてる。
そのまま後ろは会話が弾んで喋りながら、前は無言で進んでいた。周りから見たらとても同じ場所に向かっているとは思えないくらいの温度差に見えるだろう。
その状態で国際交流科・男子寮棟まで帰ってきてエレベーターで俺達が住んでいる階まで上がる。その階に着いたら扉に付いてある認証機に学生証をかざして鍵を開ける。そして扉を押し開ける。
「邪魔するね」
「お邪魔します」
「お邪魔しまーす!」
順に入ってきて言っていく。上からルト、鳳凰、ルーシャという順番だ。
俺は靴を脱いでスリッパを履き客用のスリッパを取り出しておく。三人はそれで察してくれたため履いてくれた。俺は玄関から1番近い部屋に案内する。
「ここ、客間として使ってるから自由に寛いでくれたらいいから。飲み物出すけどコーヒー、紅茶、ジュースどれがいい?」
「なら僕は今日、紅茶で」
「私も紅茶でお願いします」
「えっ!?皆紅茶なの!?ならルーも紅茶!」
「分かった。ルト、お前は適当に茶菓子を見繕ってだして。場所は分かってるだろ?」
「分かったよ」
ルトは荷物を置いて俺と一緒にリビングの方へと向かう。俺は荷物をソファーに放り投げてキッチンで紅茶を入れる。その間にルトはお客様用の茶菓子を持って戻って行った。俺はマグカップに紅茶を入れてからトレイに乗せて客間に行く。
客間に戻って紅茶を机の上に置く。
「んじゃ改めて、ここにいる三人の神々以外では北欧やギリシャとかから寵愛を受けてる
「次は私がいきますわ。私は
「それじゃあ僕もいくね。僕は
「ルーが最後!?ルーは天鈴ちゃんのところと一緒で
俺達はお互いがどこの国の神から寵愛を受けているのかと名前を改めて言い合った。俺は紅茶を一口飲んでから皆に聞く。
「皆はたまにこっちに怪物が下りてきてるけどそいつらヤってる?ちなみに俺はやってる」
「僕は時々神威と一緒にやってるよ」
「私とルーもツーマンセルでしてるわよ」
「そうだね!」
「なら良かった。今度お互いがどう戦ってるか確認して共闘したいから。大丈夫か?」
俺が聞くと皆は快く許諾してくれた。俺は許諾してくれたことにホッとした。
「皆使ってる武器は何かしら?知っておくだけで連携するときに困らないでしょう。私は基本は弓ですわね」
「そうだな。俺は刀だな。今は一刀だが、いずれ二刀で扱えるようにするつもりだ」
「ルーは魔術だよ!」
「僕は片手で扱える両刃剣だよ」
「4人で連携する時は男子の俺達が前に出て2人がサポートって形が安定しそうだな」
「それが正しそうに思えるわね」
「まぁ今度やってみたら分かるよ」
「そうだよ!だからその時に知ればいいんだよ!」
俺達はお互いに自分が使う中で得意であろうモノをあげていき、最後に俺がどうするかを簡潔にまとめた。俺と鳳凰はお互い何も分かってない状態で連携することに少し不安視しているがルーシャがそんなことを言うので俺は一旦そのことをおいておいた。
「それじゃあ今日のところはこれで解散にするか?」
「特に急いで決めることもないしいいんじゃないかしら」
「それじゃあ神威、僕は帰るからね」
「天鈴ちゃん!ルー達も帰ろ!」
「えぇ。それじゃあお邪魔したわね雲竜さん」
「それやめろ」
「え?」
「そのさん付け。俺からしたら双子の妹がいるから慣れてないから下の名前が助かる。それにこれから付き合っていくんだ。苗字はなんかな」
「・・・・・・分かったわ。神威。これでいいかしら?」
「助かる」
「ううん。それじゃあ改めてお邪魔しました。紅茶美味しかったわ」
「気をつけてな」
女子2人は部屋から出る際に一礼と礼文を行って部屋を出た。俺達男子は女子2人を寮の外まで一緒に行って寮の入口で別れた。
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