第5話 家族
「んみゅうぅ・・・・」
えぇと・・・・・・俺は昨日どうしたんだっけなぁ・・・?・・・・・・・・・あ、そうそう。神界からこっちに戻ってきてそのままアス姉達に絡まれた疲れで寝落ちしたんだった。思い出した思い出した。
今、俺は学校の寮ではなく自宅に帰省している。ちなみに妹の楓香も一緒に帰省している。もうすぐ9月となり進級し5年生になるというタイミングで一度帰ってきた。長期休暇なためゆっくり時間を取れることが出来るといった理由で帰ってきた。
俺は寝ていたベッドからズレて飛び降りスリッパをはく。そして、自室の隅にあるクローゼットへ向かい開ける。俺はいくつかある私服のうちワンセットにまとめてある1つを手に取り着替える。
いくら外で融通を聞かせられる家の子供といえども特になにもない日はわざわざスーツとかを着る必要はないし。
俺は着替え終えたためドアに向かい開ける。開けてリビングに向かおうと体を横に向けると隣に執事の
「うおっ!?柏葉さん!?」
「おはようございます、
「いつもいつも心臓に悪いんですけど!?」
「すみませんがこれが仕事なものでして」
「いや、そうだけどさぁ。ところで楓香は?」
「楓香お嬢様なら先程神威様と同じく部屋から出てこられ先にリビングへと向かわれております」
「なるほど。じゃあ俺が最後ってわけか」
俺と柏葉さんはリビングに向かいながら話している。俺が先に歩いて1歩後ろに柏葉さんが着いて歩くといった感じで。
一般的な家よりも屋敷といった風に俺の家は大きいがリビングと個人部屋が近いことは救いになってる。
そうして歩いているとリビングの前の扉にたどり着いた。俺はその扉を開けてリビングに入る。
「おはよー」
「おにぃちゃーん!」
入ったら入ったで俺が挨拶してるなか妹の楓香が飛びついてきた。俺は飛びついくる楓香のことを抱きつかれて倒れないように踏ん張る。
「いつもやめなって言ってるだろ、楓香」
「そういいながら満更でもないくせに〜」
「はいはい、そうだねそうだね」
楓香は抱きついてニヤニヤしながらからかってくる。俺はそれに冷たく返しながら手でシッシッと追い払う動作をする。
「ほら、楓香離れなよ。神威も離れてほしいみたいだしね」
「ぶーぶー、お父さんのケチー」
「楓香」
「うっ・・・・・・お母さん・・・」
その様子を見ていた父さんが楓香にやめるように言ってくれた。けど、楓香はまるでそんなことは関係ないと言わんばかりにぶーたれる。そこへ母さんが楓香の名を呼んだ。楓香は母さんっ子だから父さんと違って強く出れない。それに今の母さんは圧がすごいし・・・。
「わ、分かったよ。ごめんね、お兄ちゃん」
「いい。助かったよ父さん、母さん」
「とは言ってもいつものことだけどね」
「まだ兄離れしろとは言わないけどもう少し控えては欲しいのもあるからね」
「まぁそれでも助かった。それと、祖父ちゃんと祖母ちゃんもおはよう」
「あぁ、おはよう神威。兄妹仲が悪いわけじゃないから問題ないだろう」
「神威、おはよう。楓香のアレは少々目に余るけどね」
「まぁまぁ子のスキンシップだと思えば良かろうて」
俺は父さんと母さんに礼をいい祖父ちゃんと祖母ちゃんに挨拶しながら席に座る。楓香は怒られてから渋々離れて席に着いた。祖母ちゃんはさっきのことで楓香のことをジト目で見ながら言い、祖父ちゃんがそんな祖母ちゃんのことをなだめている。
子供である俺と楓香が席に着いたらすぐにまるで待ってましたと言わんばかりに奥からメイドさん方が朝食を運んでくる。メイドさん方は近くにきてはテーブルに置いて皆に配っていく。テーブルについてる皆に料理が行き渡ったところでメイドさん方は奥の方へと引いていった。
この後、住み込みで働いてくれている人は厨房から朝食を受け取って休憩室で食べる・・・・・・多分。
「みな、料理が行き渡ったな?では、いただきます」
「いただきます」
祖父ちゃんが取り仕切るようにし、全員に行き渡ったことを確認して手を合わせて言う。それに連なって俺含めた5人も手を合わせて言う。
「ところで神威に楓香。今日の夕方には学生寮に戻ることになっているがちゃんと支度は出来ているのか?」
「俺は問題ないよ。後は服類をトランクケースに入れたら何時でも帰れる」
「私は後は重いものを纏めるくらいだね。だから・・・お父さん、お母さん手伝ってくれない?」
「いいよ」
「私もいいよ」
「ありがと!」
食べていると祖父ちゃんが俺と楓香に聞いてきた。俺は思い出しながらそう答えた。楓香は箸を置いて指で折り数えながら答えて父さんと母さんの方を見てヘルプを求めていた。父さんと母さんは頷きながら承諾している。
「祖母ちゃん、毎年のことだけどアレ持って行っていい?」
「はぁ・・・・。それがないと困るのはわかってるから持って行かすよ。けど、必要時以外は使わないこと。分かってるね?」
「もちろん。それじゃあ後で部屋に行って取ってくるから」
「分かったよ」
俺が祖母ちゃんに聞いたアレとは家にある家宝であり
前に訳あって神界に持って行って師匠に見せたところ『
それもあり俺は毎回、自宅に帰る際には必ず持ち帰っては部屋に置いて使う時は持ち出している。そして今回は寮に帰寮する必要があるので向こうに持って行って良いのかの確認を祖母ちゃんにしたわけだ。既に学校側には許可を得ている。
それ以降は誰とも会話が起きずに皆が黙々と食べ進めていった。そして皆が食べ終わった頃にまた奥からメイドさん方が来ては食べ終えた皿を次々と下げていってくれる。
「ごちそうさまでした。それじゃあ父さん達、俺は衣類をまとめて刀をとってくるからお先に」
「うん。いつもの場所に車はあるからそこに荷物を置いときなよ?」
「神威、忘れ物しないようにね」
「大事な事はしっかりと報連相をな」
「アンタに限ってないとは思うが・・・・体調管理には気をつけな」
「分かってるよ。それじゃあ俺は残りを片してくる」
俺は最初、座っていた椅子を引いて立ち上がりながら言った。俺は立ち上がって扉に向っていると父さん達が言ってきたので俺は片手を上げて手を振って出ていく。
「さてと、後は刀を取りに行くだけか」
俺はちょうど今、寮に持ち帰る分の荷物を全て車に持ってきたところだ。この後俺は刀を置いてある部屋に行くのみだ。そしたら多分出発出来るはず。
「あー、お兄ちゃん!もう荷物乗せたの?」
「乗せた。父さんも母さんも手伝いお疲れ」
「後は刀のみ?」
「そう」
「鞘も忘れずに持っていってよ?」
「もちろん。それじゃあ取りに行ってくるよ」
俺はダンボールを持ってやってきた楓香達と少し会話をして俺は刀を取りに行くために離れる。少し進んでチラッと後ろを見てみると楓香達はせっせと持ってきた荷物を車に積んでいた。
───キンっ。キンっ。
「ん。
俺は先程、
『やはりお前はその二刀が1番合ってるな』
「急に話しかけるのやめて、師匠」
『別に問題ないだろ』
「基本一人の時に話しかけてくるけどホントやめて。もし誰かに見られてたら困るから」
『分かった分かった』
全く。師匠も師匠だよ。確かに師匠に言われた通り合ってるとは思うけどいつも唐突に話しかけるのはやめて欲しいもんだ。それじゃあ改めて車に向かいますか。
俺は
部屋の中では神威に見向きもされずに置かれていた一刀の刀が怪しい光を放っていた。
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