ガチャ運ゼロの俺が異世界転生したら、確定演出が見えるようになった件 〜ハズレ枠の「召喚士」が、確率操作でSSR美少女たちを無限回収して最強ハーレムを築きます〜
第29章:確定演出(レインボー)は、俺たちが掴み取る未来だ
第29章:確定演出(レインボー)は、俺たちが掴み取る未来だ
『警告。修復不可能なエラーを確認。……これより、緊急措置を実行します』
追い詰められた光の巨人(デウス・エクス・マキナ)が、感情のない声で告げた。 その身体から、ドス黒いノイズのような光が溢れ出す。
『コマンド:世界初期化(World_Format)。……全てのデータを削除し、最初からやり直します』
「なっ……初期化だと!?」
ルナが悲鳴を上げる。 「本気か!? この世界の全生命、歴史、文明……すべてを消し去る気か!」
『バグ(貴様ら)を取り除くには、それが最も効率的です』
神が両手を広げると、エデンの天井に巨大な「削除プログレスバー」が出現した。 【Deletion: 1%…… 2%……】 空間が端から白くフェードアウトし、消滅していく。 物理的な破壊ではない。存在そのものの抹消だ。
「させ、るかぁッ!」 シルヴィアが聖剣を振るって特攻するが、神の放つノイズに触れた瞬間、その鎧が砂のように分解されかけた。
「うわぁっ!?」 「近づけない! 分解されるわよ!」 リリスが影でシルヴィアを引っ張り戻す。
絶対絶命。 その時、俺の視界が暗転した。
***
気づくと、俺は「あの部屋」にいた。 薄暗い六畳一間。散らかったカップ麺の容器。光るPCモニター。 ……俺の前世。日本の自室だ。
『戻りたいのでしょう?』
神の声が脳内に響く。
『相馬レン。異世界での生活は、常に死と隣り合わせ。野蛮で、不衛生で、非合理的です。……ここに戻れば、安全は保証されます。ゲームも、ネットも、コーラもあります』
魅力的だ。 命の危険はない。面倒な政治も、モンスターもいない。 俺がかつて、溺れるように浸っていた「ぬるま湯」の日常。
『さあ、選んでください。このまま削除されて消えるか、元の世界で平穏に暮らすか』
俺はPCのマウスに手を伸ばし……そして、止めた。
「……確かに、ここは安全だ。快適だ。確率論的に言えば、生存率は100%だ」
俺はモニターから目を離し、虚空を睨みつけた。
「でもな。……ここには『あいつら』がいない」
ポンコツで誇り高い女騎士。 知識欲の塊の眼鏡っ娘。 世界一の食いしん坊神獣。 毒舌な万能メイド。 ワガママな家出魔王。
騒がしくて、手のかかる、俺の最高のハーレムメンバーたち。
「あいつらがいない世界で生きる確率なんて……俺にとっては**0%(ゴミ)**なんだよ!」
俺はマウスを投げ捨てた。 パリンッ!
幻影の部屋がガラスのように砕け散る。 俺は再び、崩壊の進むエデンの中心へと舞い戻った。
***
「――マスターッ!!」 「レン!」
仲間たちの悲痛な叫び声が聞こえる。 俺は聖剣デュランダルを掲げ、叫んだ。
「みんな、俺に全魔力を預けろ! 神をぶっ飛ばす『弾』を作る!」
説明はいらない。俺の意図を察した彼女たちが、迷うことなく手をかざす。
「持っていけ、マスター! 私の魂ごと!」(シルヴィア) 「計算は任せて! 出力最大!」(アリス) 「全部あげるよ! この世界の叡智を!」(ルナ) 「おなかいっぱいの元気、あげるのじゃー!」(ポム) 「ふふ、私の闇も混ぜてあげる。毒には毒を、でしょう?」(リリス)
五色の光が俺の身体に流れ込む。 身体が熱い。血管が破裂しそうだ。 だが、俺はそれをすべて制御し、目の前に展開した「ガチャウィンドウ」へと注ぎ込む。
【現在の因果ポイント(CP):測定不能(Infinite)】
『無駄です。初期化は止められません。削除完了まで、あと10秒……』
神のアバターが迫る。 俺はニヤリと笑った。
「システムなら書き換えられる。運命なら覆せる。……それが『召喚士』だ!」
俺は右手にありったけの魔力を込め、ガチャボタンを殴りつけた。
「これが俺の、人生すべてを賭けた……一世一代の、確定召喚(ラスト・ドロー)だぁぁぁッ!!!」
キュイイイイイイィィィィン……ッ!
エデン全体が震えた。 ウィンドウから溢れ出したのは、虹色どころではない。 白、黒、金、銀……あらゆる色が混ざり合った**「極彩色(プリズム)」**の光。
それが螺旋を描き、一つの巨大な奔流となって神へと向かう。
『な、なに……!? このデータ量は……!? システムが処理しきれな――』
「食らええええええッ!! 『運命改変・天地創造撃(ジェネシス・バースト)』!!」
俺が召喚したのは、モンスターでもアイテムでもない。 俺たちがこれから歩むはずの**「未来(かのうせい)」そのもの**だ!
ズガアァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!
光の奔流が神のアバターを飲み込む。 削除プログレスバーが粉々に砕け散る。
『バ、馬鹿な……! 私は……管理者……神、だぞ……!? 確率など……絶対……』
「悪いな。俺のガチャは、いつだって**『当たり(100%)』**しか出さない設定なんだよ」
光の中で、神の身体に亀裂が走る。
『あ、あぁ……計算……がい…………』
パァァァァァンッ……!
神のアバターは光の粒子となって弾け飛び、エデンの白い空間へと霧散していった。 同時に、崩壊しかけていた世界が、色彩を取り戻していく。
初期化キャンセル。 システム正常化。 そして――管理者権限の消失。
俺は力を使い果たし、その場に大の字に倒れ込んだ。
「……勝った、のか?」
静寂の中、誰かの温かい手が俺の頬に触れた。
「ええ……勝ったわ。私たちの、完全勝利よ」 シルヴィアが、涙と笑顔でぐちゃぐちゃになった顔で俺を覗き込んでいた。
「マスター! かっこよかったぞ!」 「計算通りの無茶苦茶だったね……」 「お腹すいたのじゃー!」 「お疲れ様です、マスター」 「やってくれるじゃない、相棒」
仲間たちが次々と俺の上に覆いかぶさってくる。 重い。 でも、とてつもなく温かい重みだ。
ああ、やっぱり。 俺の選んだ世界(こっち)は、最高だ。
俺は薄れゆく意識の中で、心からの安堵と共に瞳を閉じた。
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