第2話 残響と対象者

「……駆除? 私たちはゴミじゃない、生徒だよ」

「黙れ、私に口答えする時点でお前はゴミブラック・リスト同然だ」

圖々ずずはすごくキレているように、叫ぶようにそう花芯かしんに向けて言った


「2人とも逃げるよ…!」

れつは冷静にそういい、花芯かしんを抱っこするような姿勢でその場から逃げた

「私が、ドア側だよ逃げれるわけないでしょ?」

圖々ずずはその対戦相手花芯達が逃走を選択したことに驚いたが、ドア側、つまり逃走経路方向に彼女はいる為逃げ道はほとんどなかった


「甘いな…」

れつ圖々ずずを煽るようにそう告げた後能力を発動させた


糖分を含んだ軌道シュガー・ライン

彼女の口からでたガムは圖々ずずの体を拘束するようにベッタリとくっついた


「…くそっても十数秒程度か…今のうちに逃げるよ!」

「戦闘の後には逃走〜?疲れるじゃん……」

花芯かしんは愚痴るように言った


「私から簡単に逃げれると思わないしょ」

圖々ずずが小さな声だがそれは殺意や戦闘心に燃え盛っていた


並列する残響デュアル・エコー

その彼女が能力を発動した時に言う宣言コールはとても大きかった


「私から逃げられても『残響』からは逃げられない」

その瞬間その場にあったのは『拘束されている圖々ずず』ではなく『声の残響の具現化』であった

簡単に言えば、圖々ずずの大量分身である


残響:音の発生源からの音が消えても、音が壁や床などに反射し音が聞こえ続ける現象の事

圖々ずずの能力詳細:能力発動後(能力発動の宣言コール時も含む)に発した言葉の残響を具現化する能力


花芯かしんれつが廊下に出た瞬間そこには無数と言っていいほどの数の具現者残響がいた


「こいつら全員と戦うの?気が遠くなりそうなんだけど…」

花芯かしんは無数の分身に圧巻された


「別に全員は戦わなくていいよ、戦うとして最大2人で大丈夫」

「おけ、わかった」

花芯かしんれつの指示を聞き言う通りにした


1.5mmの黒鉛シャープ・ペイン0.5mmの白鉛シャープ・ピュア

「私が出せる唯一の派生技…使うか…」


0.5mmの白鉛シャープ・ピュアとは1.5mmの黒鉛シャープ・ペインがランダムに痛みをばら撒く物だとすれば、0.5mmの白鉛シャープ・ピュアは一点に痛みを与える物である、シャー芯を出す場所はを任意で出す事は可能だが、花芯かしんを中心とした半径50cm以内でしか不可能である、さらにその派生技を発動した後に出せるシャー芯は1.5mmのシャー芯ではなく0.5mmのシャー芯である


「はぁ…まぁいいや少し痛いかもだけど許して」

その発した瞬間0.5mmのシャー芯は具現者残響の耳の真隣と喉に生成された


そのシャー芯は貫くように刺さっていたが、具現者残響は痛みを表さず襲ってきた


「しょうがない…少しずつでも攻撃を行なっていくぞ…!」

れつは叫ぶようにそう言った


具現者残響の攻撃を交わしながられつ達は、第Ⅱ校舎へと向かった


「ん?君たちどうしたんだ?」

逃げている最中誰かに声をかけられた

「ええ…色々とありまして」

れつは茶を濁すように返答した


「そうか…手伝えることがあれば俺達も手伝うよ」

逃げていることに夢中であった為気づかなかったが、そこには3名ほどの男性がいた


「逃げてるっぽいし、俺たちも走りながら自己紹介とかしちゃうか」

「OK」

その男子生徒3人はとても仲良く会話していた

「まぁ…俺から俺は3年10組9番『国縫 鉄くんぬい くろがね』能力名は『連鎖する不幸エンカウント・チェーン』」

くろがねは優しくそう言った

「次は僕か僕は3年10組4番『亀嵩 楓和かめだけ ふうわ』能力名は…秘密にしておこうかな」

楓和ふうわは自分の名前のみを告げ他の情報は隠した

楓和ふうわが終わったのでわたくしですか…わたくしは3年10組15番『御坊 疾遁ごぼう しっとん』能力名は『酒執事の悪巫山戯バーテンダー・サプライズ』」


「…なになに…?新手のナンパ…?」

花芯かしんは少し戸惑いながらもそう言った

「ナンパじゃありませんよ、わたくし達はあなた方を上級生として護りたいだけでございます」

疾遁しっとんは優しい口調で言った

「護りたいだけ?初対面の私たちを?怪しすぎて怖いんだけど…」

花芯かしんれつに抱っこされながら目を細め3人を睨みつけた

「君達には何か路線図リストを書き換えるような強力な力を感じるからね」

楓和ふうわは口調を丁寧にし優しく囁くように言った

路線図リスト…?貴方達は何を知って…?」

れつ魑魅魍魎おどろおどろしく思いながらも訊いた

「あー…それは追ってきてる彼女を倒してからの方がいいんじゃないかな?」

くろがねは冷静にれつ達に言った


「まぁいいや…俺たちはどうせ対象グレー・リストだ下級生の為にも戦うぞ」

くろがね楓和ふうわ疾遁しっとんに言った

「あぁ、了解!」

かしこまりました」

2人は戦闘心が沸いた


連鎖する不幸エンカウント・チェーン

「すべての行動は不幸へと繋がる、まずは第一波」

その瞬間一部だけワックスが効きすぎた床に具現者残響は転んだその転んだ勢いで壁にぶつかり、その振動の影響で額縁が落ちもう一つの具現者残響に落ちた


「え…?偶然としては出来すぎている…やはり不運を引き寄せる能力は強いな…」

圖々ずずは驚きつつ、冷静にも対処法を考えていた


「次はわたくしの番ですね」

酒執事の悪巫山戯バーテンダー・サプライズ

技を宣言コールした瞬間疾遁しっとんの手の上にシェイカーが現れた


わたくしの能力は派生技をつけずに宣言コールしないとランダムな攻撃カクテルになりますが…まぁいいでしょう…出来ました」

そう言った後シェイカーの中でできた飲み物を地面に撒き散らした

「おっと、『音を自分自身の方向に反射させるカクテル攻撃』でしたか…都合のいい」

疾遁しっとんは自分の運の良さに驚きながらもそう伝えた


「くそ…こちら側からしたら都合の悪い…」

自分自身が発した音の残響が自分自身に向かって襲うように向かってきたのである


「ぐわあああああああああああ」

圖々ずずは叫び床に倒れ込んだ


「今のうちだ、とりあえず校舎Ⅱに向かうぞ」

くろがねは大きな声でそう言った


「すご…寝てる何もしない間にも決着がついてる…」

「上級生ですから…!」

疾遁しっとんは自身ありげに言った


──────

「あ〜あ…負けちゃいましたか…校舎Ⅲ現生徒会長」

「見るな…校舎Ⅱ生徒会長…」

「私もいますよ?」

「…!校舎Ⅰ生徒会長…」

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夥多リスト フランヌ @furannnu

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