4章 設定まとめ
【主要登場人物】
〇リオ・アーデン(主人公)
・年齢: 17歳
・配属: 補助部隊から特別部隊(後の不治の刃)への編入が決定
・経験:
- 研究所で自らの力が旧文明の呪詛「永劫縛鎖」だと突き付けられる
- エレナの分析により、戦場で切った敵兵がすべて治らぬ傷で死んでいる事実を知る(七十二名、百二十名など)
- 王命により特別部隊への編入を受諾するが、「人を殺したくない」という本心とのギャップに苦しむ
- 手のひらに走る熱と違和感が強まり、国家の説明に疑念を抱き始める
- シルヴァからの警告により、王国が自分を兵器として扱っている事実を認識し、違和感を強く自覚し始める
- 「国家のために」力を貸すことを約束するが、その矛盾(多くの命を救うが、同時に多くの命を奪う)に苦悩する
・心理状態:
- 「僕は……何者なんだろう」と自問自答を繰り返す
- 「でも、僕は……人を殺したくない」という本心が揺らがない
- 「何かおかしい」という感覚が重くのしかかる
- まだ確信には至っていないが、違和感を強く自覚し始める
- エレナの実験、ヴィクトル総司令の説明、レオナルド国王の決断を振り返り、すべてが自分を「兵器」として使うためのものだったと気づく
- 「でも、僕は……人間だ、兵器じゃない……」と自分を確認する
・重要な成長: シルヴァからの警告を受け、王国が自分を兵器として扱っている事実を認識し、違和感を強く自覚し始める。まだ確信には至っていないが、「何かがおかしい」という感覚が重くのしかかる
〇ゼロ・ナイト
・配属: リオの先輩兵として、前線で共に任務を続ける(第3章から継続)
・役割:
- リオに「お前には心がある」「お前には優しい人の心がある」と繰り返し人間性を確認させる
- エレナを「実験材料としてしか見ていない、人間としては見ていない」と危険視し、リオに警告する
- 「だからどうした? 正しく使えばそれでいいだろう?」「それでもお前には人の心がある。それさえ守っていれば何の問題もないはずだ」と支える
- 「誰が何と言おうとお前には人の心がある。それを肝に銘じろ」と繰り返す
- 「その時は俺が止めてやる」と約束する
- 「リオ、お前は優しい。それがお前の強さだ。それをなくさないで生きていく方法がきっとある」と支える
- 「お前には優しい人の心がある」と確認させる
- 王国と研究所への不信を抱きつつも、リオの判断を尊重できるよう助言する
- シルヴァの警告を受けたリオに「もし本当にどうしようもなくなったら逃げることも選択肢の一つだ。お前は人間だ。自分の判断で行動を選ぶことができる」と助言する
・行動:
- エレナの実験の後、リオの異変に気づき、すぐに声をかける
- リオの肩を叩き、温かく支える
【王国側の登場人物】
〇エレナ・ブライト
・配属: 王立魔刀研究所の研究官
・行動:
- 膨大な戦場記録を解析し、治らぬ傷による死者がすべてリオが関わった戦闘と一致していることを発見
- 過去三ヶ月の戦場報告をすべて集め、一つのパターンを見出す
- 魔刀体系では説明できないため、旧文明の呪詛体系の文献を調査し、リオの力が呪詛体系だと断定
- リオの学校時代の記録や母親アリアの記録も調査するが、アリアについてはほとんど情報が残っていない
- リオを研究所に呼び出し、直接説明する
- 生体実験(ウサギ)で呪詛の不可逆性を証明:治癒魔法が無効、傷口の黒ずみと結晶化、最終的な死
- レオナルド王へ危険性を報告するが、「戦争に勝つため」という理由で警告を無視され、結局は「兵器化」のために研究を続行する役割を担う
- 「君の力を使い続けるか、それとも止めるか。それは、君が決めることだ」と選択を委ねる
・心理状態:
- 科学者としての冷静さを保つが、リオを実験材料として扱うことへの後ろめたさが胸の奥で重くのしかかる
- 「この実験を続けるべきなのだろうか」という疑問が頭の中で響く
- 国王の命令は絶対で、選択の余地がない
- ペンを走らせる手が、わずかに震えている
〇レオナルド王
・所属: 現国王
・行動:
- エレナの報告を受け、旧文明呪詛の危険性と「使い続ければ世界を滅ぼす可能性」を聞く
- 「世界が滅びる? それは、敵のデマだ」と警告を無視
- 「これは戦争だ。勝つことがすべてだ。リオ・アーデンの力で勝てるなら、それでいい」と発言
- 「エレナ、リオ・アーデンの力を最大限に引き出す方法を見つけろ。彼は王国の希望だ」と命令
- 「ヴィクトル、リオ・アーデンを特別部隊に編入せよ」と指示
・判断:
- 旧文明呪詛の危険性を理解しながらも、「戦争に勝つため」という理由でリオの力の利用を最優先する
- 敵国からの滅亡警告やエレナの懸念を「情報戦」として切り捨てる
- 「世界が滅びるだの、呪詛だの、そんなことは関係ない」と発言
〇ヴィクトル・アイアン
・所属: 王国軍総司令官
・行動:
- レオナルド王の命令を受け、リオを特別部隊に編入する
- リオへ直接説明し、「国家のため」「戦争を早く終わらせれば多くの命が救われる」として兵器運用を正当化
- 「リオ・アーデン、君には特別な才能がある。それは、王国にとって非常に価値のある力だ」と説明
- 「君の力は、治らぬ傷を生む。戦場で非常に有効だ。敵を切れば、必ず死に至る」と説明
- 「これは戦争だ。敵を殺さなければ、味方が殺される。君の力で、戦争を早く終わらせることができる」と論理的に説明
- 「国家のために、力を貸してほしい」と依頼
- リオが「人を殺したくない」と訴えても、「国家のために力を貸すと約束した。今更、後悔するのか?」と冷たく返す
・判断:
- リオを国家戦略兵器と見なし、特別部隊編成を実務面で進める
- 「命令に従うだけ」としつつ、兵を兵器として扱う冷徹さを示す
- 「戦争では、人間も兵器になる」と発言
【その他の登場人物】
〇シルヴァ・ウィスパー
・配属: 図書塔の研究生、王都
・行動:
- 図書館の古い文献を調べ、リオの力が旧文明の呪詛体系(エリーザが封印した魔術)であることを発見
- 王国がリオの力を兵器として戦争に使おうとしている事実を把握
- 特別部隊編入の計画を知り、事前に密書で警告を送る
- 手紙で「リオ、あなたの力について調べてみたわ。図書館の古い文献を読んで、驚くべきことを見つけたの。あなたの力は旧文明の呪詛体系。エリーザが封印した、魔刀ではなく魔術。そして、その力は使い続ければ世界をも滅ぼす可能性があると書かれている。残念なことに王国はあなたの力を兵器として戦争に使おうとしている。リオ、あなたは人間よ。断じて兵器ではないわ。それを忘れないで。もし何かおかしいと思ったら、すぐに逃げて。私はあなたの味方よ」と伝える
・役割: リオを兵器ではなく人間として守ろうとする外部協力者。リオにとって唯一の救いとなり、「人としての声」を辛うじて繋ぎ止める存在
〇アリア・アーデン
・所属: リオの母(故人)
・記録:
- 記録が極端に少ない謎の存在だが、旧文明の呪詛を継承していた可能性が高いと判明
- 若くして亡くなった。おそらく、呪詛の力に耐えられなかったのだろう
- 遺言「この力を使ってはだめ」が本章で初めて具体的な意味を獲得する
- エレナの分析により、「魔法使いの残党だった可能性が高い」と推測される
- 旧文明の魔術を継承していた。そして、その力をリオに遺伝させた
【用語・設定】
〇永劫縛鎖
- 旧文明で封印された呪詛
- 斬撃が触れた瞬間に「治癒不能・時間経過で拡大・最終的に死に至る」鎖状結晶が宿る
- 治癒魔法や通常手段では解除できず、軍事的には「確定死」を与える兵器と視認される
- エレナの生体実験により、治癒魔法が無効であること、結晶化が進行して死に至ることが実証される
- 傷口が黒ずみ、結晶のような粉が滲み出る。時間経過で傷が広がり、最終的に死に至る
- リオが切った相手は、必ず死ぬ
〇旧文明呪詛体系
- 魔刀属性体系とは別系統の力
- 王国史で初代王エリーザが封印したとされ、現在は禁書指定
- 遺伝で継承される可能性が高く、アリア→リオへ伝わったと推測される
- 使い続ければ、世界を滅ぼす可能性がある
- エレナが古い文献を開き、旧文明の魔術体系を調べ始めた。文献には、呪詛魔法の記録が残っている。その中に、「治らぬ傷」を生む呪詛の記述があった
〇特別部隊(不治の刃の前段階)
- ヴィクトル主導で編成される、リオの呪詛を戦略兵器として運用するための小隊
- 公式説明は「戦争終結の切り札」だが、実態は呪詛兵器化プロジェクト
- 詳細な編成や部隊名は、まだ決まっていない
- リオは「やっと役に立てる」という気持ちと、「人を殺したくない」という気持ちの間で揺れ動いていた
〇呪詛実験
- 研究所地下で行われた生体実験
- リオがウサギを斬り、治癒不能・結晶化・死亡までを観察する
- 治癒魔法を試すが無効。傷口が黒ずみ、結晶のような粉が滲み出る。時間経過で傷が広がり、最終的にウサギが死亡
- リオは「動物を傷つけたくない」と拒否するが、「国家のために」という理由で実験を強行される
- リオの倫理観を壊しかねない行為であり、彼の心に深いトラウマを残す
- この実験により「永劫縛鎖」という名称が明らかになる
- エレナは記録を取り続け、ウサギの苦しみを無視している。科学のため、国家のため。それでも、リオを実験材料として扱うことへの後ろめたさが、胸の奥で重くのしかかる
〇王立魔刀研究所
- 石造りの建物で、高い塔が空に突き刺さっている
- 地下には広い実験室があった。天井は高く、三メートル以上あった
- 壁には古い魔術の文献が並び、中央には大きな机が置かれている
- 机の上には、さまざまな実験器具と、小さな檻に入った動物たちが並んでいた
- 魔導灯が、青白い光を放ち、実験室を照らしている
【第4章の重要な出来事】
1. 異常事態の統計解析
- エレナが過去三ヶ月の戦場報告を分析し、治らない傷による死者がすべてリオが関わった戦闘と一致していることを突き止める
- 魔刀体系では「治らなくする」力は存在しないため、旧文明の呪詛資料を再発掘する
- リオの学校時代の記録や母親アリアの記録も調査するが、アリアについてはほとんど情報が残っていない
- リオを研究所に呼び出し、直接説明する
- 資料には、治らぬ傷の詳細な記録が記されている。七十二名、百二十名――すべて、リオが切った敵兵だ。すべて、治らぬ傷で死んだ
2. 王の決断と特別部隊編入
- エレナがレオナルド王に報告し、旧文明呪詛の危険性と「使い続ければ世界を滅ぼす可能性」を伝える
- レオナルド王が「世界が滅びるのは敵のデマだ」「戦争に勝つことがすべてだ」と警告を無視し、リオを特別部隊に組み込むよう命令
- ヴィクトルがリオへ直接説明し、「国家のため」「戦争を早く終わらせれば多くの命が救われる」として兵器運用を正当化
- リオは「人を殺したくない」と訴えるが、反論できず「王国のために、力を貸します」と約束する
- シルヴァが特別部隊編入の計画を知り、事前に密書で警告を送る
- リオは国家のためという言葉にすがりたくなりつつも、それでも納得のいく答えを出せなかった
3. 呪詛の実験
- 研究所地下での生体実験により、治癒魔法が無効であること、結晶化が進行して死に至ることが実証される
- リオは自分が「斬った相手を必ず殺す」現実を視覚的に理解し、精神的に追い詰められる
- リオは「動物を傷つけたくない」と拒否するが、「国家のために」という理由で実験を強行される
- ウサギは苦しみ続け、やがて動かなくなった。傷口は広がり、黒い結晶が全身に広がっている
- エレナは記録を取り続け、ウサギの苦しみを無視している
4. 永劫縛鎖の真実と母の遺言の再解釈
- 呪詛が遺伝性である可能性、母アリアの死因、遺言の意味が繋がり、リオの出自が謎から脅威の源へ変化
- 「使い続ければ世界が滅びる」という敵軍の警告が、王国内部でも裏付けられる
- エレナが「君の母親、アリア・アーデン。彼女は魔法使いの残党だった可能性が高い。旧文明の呪詛体系を継承していた」と説明
- 「彼女は若くして亡くなった。おそらく、呪詛の力に耐えられなかったのだろう」と説明
- 母の遺言「この力を使うな」が本章で初めて具体的な意味を獲得する。この力は、触れた者を必ず死に至らしめる呪詛だ。エリーザが封印した旧文明の魔術――母は、その力をリオに遺伝させながらも、使うことを禁じた。なぜなら、この力は世界を滅ぼす可能性があるからだ
5. シルヴァからの警告
- 実験から数日後、シルヴァが図書館の古い文献を調べ、リオの力が旧文明の呪詛体系であることを発見
- 手紙で「あなたの力は旧文明の呪詛体系。エリーザが封印した、魔刀ではなく魔術。使い続ければ世界をも滅ぼす可能性がある」と伝える
- 「王国はあなたの力を兵器として戦争に使おうとしている。リオ、あなたは人間よ。断じて兵器ではないわ」と警告
- 「もし何かおかしいと思ったら、すぐに逃げて。私はあなたの味方よ」と逃亡を促す
- リオはエレナの実験、ヴィクトル総司令の説明、レオナルド国王の決断を振り返り、すべてが自分を「兵器」として使うためのものだったと気づく
- ゼロが「もし本当にどうしようもなくなったら逃げることも選択肢の一つだ。お前は人間だ。自分の判断で行動を選ぶことができる」と助言
- リオは国家への忠誠と人間性の間で揺れ、違和感を強く自覚し始める。まだ確信には至っていないが、「何かがおかしい」という感覚が重くのしかかる
- 「ずっとある違和感……なんなんだよこれは……!」と自問自答を繰り返す
【第4章のテーマ】
・兵器化される個人と人間性の抵抗
・旧文明呪詛という歴史の亡霊が現在の戦争を上書きする恐怖
・「国家のため」という正義と、「逃げてでも生きろ」という個人の倫理の衝突
・無知から真実への転換と、その重さ
・違和感の自覚と、まだ確信に至らない葛藤
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