第2話、走ろう
何周まわれたかってのが一番楽しいポイントだよな。
1周の距離を何回まわれたかでその日の合否が発表される感覚。
その一周で近道でも使おうもんなら一気にテンションダウン。
走る距離が長ければ長いほど"無の感情"が必要になる。
走ることそれはすなわち無だ。
取り乱したら一気に終わるし、自信が消え去る。
自分の心が無ならそんなことはない。
無になることで思考の世界から切り離されピュアな肉体勝負へと向かう。
このピュアがいいのだ。
世の中はノイズに溢れている、そんな中絶えず自分の足と根比べをするだけの自分が顕になる。
いや、自分の意識すら飛んで、残りは下半身の筋肉の動きの感知。これだけだ。
一瞬だけでもこの境地にたどりく、謎の達成感だ。
スマホやネットにとらわれた人類は摂取できない快感だ。
そんな快感を求めて走る。
日々走る。
無言で走る。
走る @Fosuma
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