最終話 スターフィッシュは砂漠でも輝き続ける

<桐生みなみ>

先輩が居なくなって3ヶ月がたった。

先輩からの連絡は全く来なくて、

来るのは明からの連絡だけ。

シフト表に名前がなくなった時、

今何してるんですか?とラインをしてみたものの、

既読もつかないままだった。


22時。バイトを終えた私は1人帰り道を歩く。

寄り道することはなく、駅のホームで電車を待っていた時だった。

『YOTAがリンクを送信しました』

『今日24時公開。聴いてほしい』

リンクの先にある音源を再生してみる。

慣れ親しんだ声がイヤホンから流れてくる。

HUMAN HUNDREDの新しい曲、じゃない。

ガラッと印象が変わった。


曲の感想を打ち込もうと大急ぎで指を動かす。


あとは送信するだけ――


違う。


もっと伝えたい言葉があった。


『私はあなたの居場所として、ずっと待ってます。あなたの夢が続いても終わっても』


一度も言ったことのない無責任な言葉とともに。


『大好きです』



<安代洋太>

優れた環境も仲間ももういない。


丸めて捨てた物語を無理やり伸ばして、

今日も密かに綴る。


たった独り。


安代洋太は輝き続ける。


大衆のためではなく、


1人のことを想って。

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砂漠のスターフィッシュ あだちのち @AdachiKyosuke

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