高峯明① 第二章

キャパシティは1000人。

地元の中でも大きいライブハウスをソールドアウトさせた。

オープニングのSEが流れて、観客の手拍子が始まる。ドラム・ベース・ギターの順に登場し、最後にボーカル、大峯明が姿を表す。

観客の一体感は更に増し、歓声が会場中に鳴り響く。

ドラムの合図でSEを遮るのが曲の始まる合図。

薄紫色の証明はその合図とともに一気に眩い光へと変化する。

「始めようか―」

今日はツアーファイナルで、ライブ終わりにはメジャーデビューも発表する。

順調に思えるバンド人生だが、順調にいかないこともある。ただ、それが曲を書く原動力になっていたりもする。

「ラスト1曲、まだまだやれるか!」

大嶺明は最後の最後まである人を探していた。

ウルフカットが特徴的で、ボーイッシュの中に可愛さがある女性を。

バイトのシフトに名前が入っていたので来ているはずはないのだが。

ステージ上で落胆しかけた感情を満員の観客を見て奮い立たせた。


今日のアンコールは2曲演奏しよう。

それが終わったらラインでもしてみよう。

何度断られても諦めることができそうにない恋だ。

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