②高校生とアスタロト
人間界で何日か経った後の魔界。
「アスタロト様ーー!アスタロト様ーー!!」
アスタロトは悪趣味なゴージャスソファーに寝っ転がり、グミを食べていた。
アスタロトは半透明で甘くて美味しいグミを好んでいた。
「うるさいわね。殺すわよ。」
「例の人間が…」
「誰?」
「いやこの前の遅刻しない奴ですよ!三日前ですよ!」
悪魔に寿命は無い。永遠の時を生きる。ゆえに時間の感覚が大雑把な悪魔が多い。
「あーそんな奴いたわねぇ。懐かしいわ。」
「あいつ今日学校休みました。」
「は?」
小林は、町はずれの丘に座っていた。ここはゴルフ場の跡地で、町で唯一の草原がある場所だった。
そこに生えている一本の木の下で座って何もせずぼんやりしている小林。
その後ろから話しかける。
「どー言う事よ。」
男は振り向かず、答えもしない。
「何約束破ってんのよ。」
男の隣に座るアスタロト。
「あれから・・・あれから、いろいろ考えた。そして、お前の言う事も一理あると思い、
学校をさぼってみた。」
「・・・」
「あんがい、いい気分だ。」
アスタロトは、笑いもせず、無表情で男を見る。
「俺に約束を破らせたかったんだろ?よかったじゃないか。」
「・・・」
「色々、大切なことを教わったよ。ありがとう。」
全身の毛が逆立つアスタロト。
しばらく無言の時間が続いた後、アスタロトは立ち上がり、答える。
「だから人間ってキライよ。」
「そうか。」
アスタロトは宙に浮き、ゆっくりと男から離れていく。
「サヨウナラ。私の嫌いな人間。」
「ああ。」
「二度と会うことはないでしょう。」
「そうだな。」
「サヨウナラ」
「サヨウナラ」
そう言い残し、アスタロトは消えた。
男は、それを見た後、そのまま寝っ転がり、そのままサボりを続けることにした。
未完成悪魔機械化事典 アスタロトと高校生 蔦葛 @tutakazura000
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