いきなり…

 プチ遠足は、とある遊園地なんだけど…

 

 班で、どのアトラクションに乗るか事前に決めておいてねー、との司令をくだされて今グループごとに作戦会議中だ。

 

 まず乗り物と思いきや、ペア決めようと侑実が提案してきた。

 

 えっ⁉︎これはチャンス‼︎

 

 一緒に桜乃さんと並んで、アトラクションに乗れるのでは?

 

 大丈夫かい?オレが守ってやるよ!的な?

 

 …いや、そもそも桜乃さんにごめんなさいされている時点でごめんなさいなんだよな…

 

 一気にテンション急降下。

 

 キャー‼︎

 

 教室にいながら、アトラクションにも乗っていないのに、いきなりの心の急降下。

 

 心のジェットコースターをとめてくれた侑実に感謝だ。

 

 …

 

「で、じゃんけんでいい?くじにする?」

 侑実の声で、あっという間に教室へ意識が舞い戻る奇跡の生還。

 

「あー、じゃんけんでよくね?」

「「「だね」」」

 

 てことで、じゃんけんで…

 

 よっしゃー‼︎

 

 お見事です‼︎

 

 桜乃さんのお隣をゲット‼︎

 

 心のアトラクション急上昇中‼︎

 

 と、思いきや…

 

「じゃあー…はじめは、このペアでいこ。次から乗り物乗る時は、ローテーションでいい?」

 

 …

 

 うん、と頷く桜乃さんと稜。

 

 …

 

 あー…ずっとそのペアじゃない…んだ?

 

 へー

 

 でもです‼︎

 

 そもそも同じ班に桜乃さんがいるんだから、色々挽回できるチャンスもあるだろう。

 

 最近のオレは、ポジティブ思考をポケットに詰め込んでいるので、大丈夫です。

 

 うん。

 

 こんなんじゃ、へこたれませんよ。

 

 てかさ、なんか…なんか最近、桜乃さんとよく目があう…んだよね?

 

 で…顔を真っ赤にしてプイッてする。みたいな?

 

 まぁ、そもそも隣の席だからあんまり頻繁に見合うとかじゃないんだけど…移動教室とか、ちょっと離れたりした場所にいると、ジッとみてくる的なね。

 

 机交換して以来、そんな感じなんだよね。

 

 もしかして、あの事件以来オレに惚れちゃったんじゃね⁉︎

 

 もうワンプッシュでいけんじゃね⁉︎

 

 グヘヘ♡

 

 気持ち悪いオレは、ポジティブ男子だから巻き返し大作戦に挑みたいと思います‼︎

 

 このプチ遠足で、挽回できたらと考えて御座います‼︎

 

 

 だから、事前準備が大切。

 

 色々買い揃えて、いざプチ遠足に挑みます。

 

 

 

 プチ遠足当日

 

 早速バスに乗り込むなり、後ろに座っている桜乃さんと侑実に

「寒くない?寒かったら、オレあったかグッズ持ってるから言ってね!」

 と声かけをした。

 

 すると稜が

「あたし…寒いかも」

 って、ふざけたのでオレは

「しょうがないなぁ。稜は、特別だかんな」

 って笑いながら稜に抱きついた。

 

「キャッ♡大介くんあったかぁ〜い」

「だろ〜♡」

 と、ふざけ合い楽しいスタートが切り開かれた。

 

 そこからは、四人でワイワイお菓子を食べながら、楽しく過ごした。

 

 そこでもやっぱり、何回か桜乃さんと目が合ったよね。

 

 やっぱりオレって、カッコいいからさー。

 

 自惚れ自信過剰なオレは、このプチ遠足でもう一度桜乃さんに告白チャレンジしてみたいと考えております!

 

 だって、オレっていい男じゃん?

 

 あの時は、ちょっと突然すぎたんだよね。

 

 きっと。

 

 てな感じで、乗り物アトラクションの何度目かのペアになった時を見計らって、いざ告白する!

 

 今、侑実とこれから乗るアトラクションの次に、桜乃さんとの順番だから、次!告白‼︎と、息巻いていたんですが…

 

 なぜかいきなりオレは…

 

「わたしさ、大介のことが好き」

 と、いきなりジェットコースターが頂上に来た時に、侑実に告白されたんです…

 

「えっ?」

 

「「ギャー‼︎」」

 

 えっ?

 

 今のって…

 

 まさか…

 

 急降下のあと、オレは言った。

「あー、びっくりしたなー」

 と。

「ねー、めっちゃスリルまんてんー」

 と、侑実が返す。

 

 …

 

 いつも通りの侑実との会話…だけど、さっき確実に告白された。

 

「あのさ、侑実…」

 

 オレは、乗り物が緩やかコースに差し掛かったところで、侑実に声をかけた。

 

「あの…ごめん」

「知ってるー、でもいいの。知ってたし。さ、アトラクションおしまいー。この話もおしまいー。おりよっか」

 侑実は、あっさり乗り物からおりて、桜乃さんの元へ行ってしまった。

 

「さっきのすごくなーい?」

 って、わきゃわきゃしながら。

 

「大介?どうした?怖かったか?放心してるけど?」

 稜が、オレの顔の前で手をふりふりした。

 

「あ、あぁ。うん…大丈夫かな」

「そ?てか、侑実となんかあった?」

「えっ⁉︎あ…いや…ううん。大丈夫。」

「そか、じゃ、次の乗り物行こうぜー」

「おー!」

 侑実が元気よくこたえた。

 

 稜は、そんな侑実をみて少し心配そうな、でも優しい眼差しで微笑んでいた。

 

 稜って、もしかして…

 

 …

 

 今日このプチ遠足で、桜乃さんに告白しようと息巻いていたオレは、すっかり意気消沈してしまった。

 

 消灯のお時間でーす。

 

 心の妖精が、オレの告白スイッチをパチンと消した。

 

 そんな感覚に陥ってしまった。

 

 では、おやすみなさい。

 

 いや、寝ている場合じゃないけどさ…

 

 

 あはは…

 

 …

 

 続く。

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友情と恋愛が入り混じった青春は今しかない⁉︎てか、今しかできないことってあるんだなぁ 猫の集会 @2066-

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