心を入れ替えてみた
机を交換すると、すぐに先生が入ってきた。
で、すぐにみるよねー。
先生は、ため息をついて
「大介ー…それは学校の備品だぞ?ちゃんと消しておくように」
って、注意を受けた。
「はーい!すんませーん」
明るくいうと、先生はとくに気にもせずホームルームをはじめた。
いつもの、オレたちのおふざけだと思ったのだろう。
「ごめんなさい…ありがとう。」
そっと桜乃さんがつぶやいた。
桜乃さんが謝ることじゃないのに。
それにしても…
これってやっぱり…
チラッと侑実の方をみると、侑実は気まずそうに目を逸らした。
侑実を問い詰めるか、それとも…
放課後、オレはいつものノリで侑実を遊びに誘った。
そして、いつも通りに普通にバカやってそのまま普通に帰ろうとした。
そしたら、侑実が待って…ってオレをひきとめた。
「どうして…どうしてなにも言わないのよ…それが一番辛いじゃん。ごめん」
って、申し訳なさそうに謝ってきた。
だから、オレは言ってやったんだ。
「それは、オレに謝ることじゃなくね?」
って。
かしこまった顔じゃなくて、わざと表情緩めてさ。
そしたら、侑実も少しホッとした表情を浮かべて、
「うん、そうだよね」
って、スッキリした表情を浮かべた。
オレって、外見も中身も最高じゃね?
こんないい男フッた桜乃さんは、もったいないことしたよねー?
そう思わないとやってられない。
てか、中身をかえないといけないような気がしたんだ。
フラれたのって、たぶんそういうところだろうって反省した、できるオレ。
で、
これで、一件落着です。
って、言いたいところだったんだけど…
なかなか、そんなうまくいかないらしい。
なんかさ、侑実がいきなり孤立したんだよね…。
オレと遊んだ次の日から。
桜乃さんも、侑実を気にしているみたいだ。
そりゃそうだよな。
いっつもリーダー的存在だったギャルのリーダーがポツンなんだもんな。
一軍の陽キャの一人の篤人がそれをみて、侑実と仲がよかった里香に聞いた。
「里香たち、侑実となんかあったのー?」
と。
すると、里香の顔が少しキツくなり
「侑実がさ、自分からやろうって言ってきたことがあるんだけどさ、やっぱりあれはよくなかったから、謝るとか言い出してさ。なにいきなりいいこぶってんの?ってなってさ。侑実は、そもそも黒い心なのにさ。いまさらなんだよ」
と、侑実の方をみながらいいその後、由華と一緒にトイレに行ってしまった。
…
「あー、そうなんだ…」
としか言いようがない。
いつもは、ギャーギャー大騒ぎのオレたちだけど、今日はいつもより教室が静かだった。
「腹減ったなー」
「なー」
たわいもない会話をしながら、オレたちは休み時間を過ごした。
これはこれでありだ。
でも…気がかりなのは、もちろん侑実たちだ。
あんなに毎日、笑いあっていたのに…
友情ってやつは意外と、もろいんだということがわかる。
たしかに、オレたちはいきなりなんだかわからない振り分けによって、この空間に閉じ込められているようなもんだし、この中からいきなり気の合うやつを見つけて生活しろなんてものが、そもそも難しいことなのだ。
さもなくば、一年間は無理ゲーデスよーって言われているようなもんだ。
恐怖の集団生活の幕開けが入学式ってことだ。
しかしながら、それもある意味深い絆にもなるんだとか…ならないとか?
大人になって気づくことがあるらしい。
友達ってのは、大人になってからじゃなかなかできない。本音を話せるのって、やっぱり昔からの友達なんだよねえ、って母ちゃんがよく言っている。
たまに母の教えは、正しい。
いつもは、ほぼ正しくない。
なぜなら、母ちゃんの鼻歌の歌詞がめっちゃ間違えてて、小学生のころの音楽のテストでバツをちょうだいした過去があるから。
だから、母ちゃんは信用ならないって、小学生のオレは、悟ったおぼえがあるのだ。
でも、その大人になってからの友達っていうのは、なんか少しわかる気がしないでもない。
大人の会話は、頭脳戦な気もする。
人にもよるんだろうけど、なんか大人たちとかみてても、表面上のやりとりって感じがして、やっぱり友達と仕事仲間は、違うんじゃないかなって、少し思い始めた今日このごろ。
ゴロゴロ ニャーん
…
意味がわからないことを脳内で発して、落ち着くオレは、やっぱりキモいからフラれたのかな?って思いつつもある。
まぁ、それもあるけど大きな原因は…やっぱり上から目線だったってことなのかもしれない。
陽キャの一軍というチームに、オレは溺れていた可能性が高い。
侑実は…一軍から脱落した?
いや、だから…そういう考えがやっぱりフラれる原因なのかもしれないな。
その考えは、よくないか。
続く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます