第16話 Sランク依頼のさらなる難易度上昇とライバルとの本格的決着
カルナスの町は朝の光に包まれ、川谷ゆうじはギルドの広間で
今日のSランク依頼に向けて準備を整えていた。
掲示板には「高山地帯に潜むドラゴン討伐」と掲示されている。
規模はこれまでの依頼よりもはるかに大きく、危険度も跳ね上がる。
「ここで……本当に力を試せる」
拳を握り、ゆうじは静かに決意を固める。
広間では、サフィア、リーナ、エリオ、ミラが待機していた。
「今回も全力で行くわよ」
サフィアの言葉に、ゆうじは力強く頷く。
「はい、皆で乗り越えましょう」
険しい高山地帯に向かう道中、ゆうじは転移スキルを駆使して難所をショートカットする。
Fランク時代には考えられなかった速度で仲間たちを先導する。
「転移……やはり戦術の幅が広がる」
仲間たちも感心し、信頼の視線を送ってくる。
谷間に到着すると、巨大ドラゴンが待ち構えていた。
その鱗は鋼のように硬く、咆哮は谷を揺るがすほどの迫力だ。
「ここで……負けるわけにはいかない!」
変換スキルで能力を最大限に引き上げ、戦闘準備を整える。
戦闘開始。ドラゴンは炎を吐き、鋭い爪で襲いかかる。
ゆうじは転移で攻撃をかわし、石や岩を利用して注意を逸らす。
仲間たちの支援もあり、戦況は均衡を保つが、緊張感は最高潮に達する。
その時、リオ・ヴェルンが姿を現した。
「やっと来たな……今日は本気で潰す」
ライバルの本気の眼差しが、ゆうじの闘志を燃え上がらせる。
リオは剣を振り、ドラゴンとゆうじの間に割って入る。
「負けるわけには……!」
ゆうじも転移と変換を駆使して応戦する。
二人の戦いは、谷間に轟く本格的な一騎打ちとなった。
魔獣の攻撃の合間、ゆうじは転移で位置を変え、変換で強化した筋力と素早さを活かす。
サフィア、リーナ、エリオ、ミラの支援で戦況は維持されるが、緊迫は続く。
「これが……俺の力!」
限界まで引き上げたステータスで、攻撃を誘導し、ドラゴンを翻弄する。
激しい戦闘の末、ドラゴンは討伐され、谷間に静寂が訪れる。
息を整え、ゆうじは初めてのSランク依頼での本格決着を実感する。
報酬として得たゴールドを変換に回し、筋力・体力・素早さ・知力を大幅に上昇させる。
リオは遠くからゆうじを見つめ、悔しさと認める光が混じる表情を浮かべる。
「……次は必ず勝つ」
ゆうじも拳を握り、静かに応える。
「俺も……もっと強くなる」
帰路、五人は互いに笑顔を交わす。
仲間との絆、ライバルとの競争、スキルの成長――
すべてがゆうじの胸に力強く刻まれる。
夜、ギルド宿で一人、ゆうじは今日の戦いを振り返る。
「転移と変換、戦略と仲間の支援……これが俺の力だ」
国外追放から始まった冒険者生活は、仲間との絆とライバルの存在、
そしてスキルを駆使した成長で確実に前進していた。
異世界アストラリオでの冒険は、まだ序盤に過ぎない。
だが川谷ゆうじの物語は、仲間とライバル、Sランク依頼の連続挑戦を糧に、
確実に次のステージへと進みつつあった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます