episode2 雪くん、大好き
【雪side】
「先輩いないな...」
休憩時間。俺はいつも通り3−1にむかった。だけど先輩の姿はなかった。
「もしかして雪、くん?」
「えっと。はい。そうです。」
「私、向日葵玲那。桜探しにきたんだよね?きてもらったのに申し訳ないんだけど今日ね、桜休みなの。ごめんね。」
「え。なんでですか?」
昨日先輩睡眠時間少ないとか言ってたし、もしかして...
「なんか風邪ひいちゃったみたいで。」
やっぱり。大丈夫って言ってたけど大丈夫じゃなかったんだ。先輩、なんかしんどそうだったし。
「そうなんですね。荷物とかあったら家隣なんで届けますよ。」
「え!隣なの⁉︎初耳なんだけど!じゃあお願い!ついでにー、看病もよろしく!」
「はい。わかりました。」
はぁ。今日は6限でよかった。授業が終わったらすぐに帰ろう。心配だし。
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キーンコーンカーンコーン
「ゆきー。今日あそぼー。」
「五月。ごめん。今日ちょっと予定があって。」
「え〜。じゃあまた今度ね?」
「わかった」
「またあした〜。」
「うん。また明日。」
早く帰らないと。
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ピーンポーン
「先輩?」
ガチャ
カギあいてる
「入りますよー?」
「どうぞ...」
「先輩⁉︎歩いちゃだめでしょ!」
「雪くんが来てくれたから」
え。
「いやベッドで寝ててください。というか先輩家族は?」
「出張で福岡いってて。」
「え!てことは先輩ずっと1人だったんですか⁉︎」
「うん。そうだよ?」
「はぁ。熱は?何度あるんですか?」
「朝はかった時だと〜。39.5度?くらいかな」
おいおい。それやばくない?
「すぐに寝てください!あと、熱はかってください。おかゆとか食べれますか?」
「うん。お腹すいてる。」
「飲み物とか買ってきたのでどうぞ。」
「ほんとにありがとう!いろいろごめんね。」
「ほんとですよ。心配したんですからね?」
「ごめんってば〜。」
「怒ってはないですから。」
「よかった〜!雪くんに嫌われたら元気出ないところだった」
「っ!な、なに言ってるんですか。怒りますよ!風邪でおかしくなったんですか⁉︎」
この人はどういう感情でいってるん?わざと?困るからやめてほしい。いつもどんな気持ちで聞いてるか先輩は知らないんだ。平常心装うの大変なんだから。
「あは。雪くん照れてるの?可愛い。」
「だから!なに言ってるんですか!もう怒りましたから。」
スタスタスタスタスタスタスタスタ
もうあの人は。
「はあー。」
さっさとおかゆ作らないと。お腹すいてるって言ってたし。
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「先輩。おかゆできましたよ。」
「...」
「先輩?」
寝てるのかな。
ガチャ
「すうすう」
寝てる...
熱は、37度くらいかな。下がっててよかった。この調子だったら明日にはなおってるかな。
「雪くん?」
「先輩。おこしちゃいましたか?ごめんなさい。」
「いや、大丈夫だよ。こっちこそごめんね。おかゆ作ってもらって。」
「いいえ。気分になったら食べてくださいね。」
「本っ当に何から何までありがとうね。」
「雪くん、大好き」
「はえ?せんぱ、い?」
「え、あの、いま、なんていいましたか?先輩!」
かえろう。ちょっと平常心たもたないと
ガシッ
「先輩⁉︎手離してください!」
「雪、くん。帰るの?まだいてほしいなんていったら困る?」
「は?」
心臓が壊れそう。やばい。むり。今までにないくらい顔が熱かった。
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「くん。雪くん!」
「ここどこ?俺の部屋、じゃない。」
「あは。そりゃそうでしょ。私の部屋なんだから。」
「桜先輩!」
「それより時計見て。いま何時だと思う?」
「え、7時!」
「朝の7時だよ。」
「は、え、なんで⁉︎」
「急いで準備しないと学校間に合わないよ?」
「ほんとじゃないですか!先輩熱は⁉︎下がったんですか!」
「もちろん」
そういうと先輩はおでこを近づけてきた。
「え。」
「ほら。なおったでしょ?」
「な、」
”雪くん、大好き”
かぁ
「雪くん⁉︎顔赤いよ⁉︎もしかして私の風邪うつった⁉︎」
「ち、違います!大丈夫ですから⁉︎あの、近いです!」
「え?そうかな?」
ほんとにこの人はなんなんだ。
「可愛いのでやめてください」
「はい?」
「じゃあ、お邪魔しました。また学校で。今日こそお弁当一緒に食べますよ。」
「雪くん⁉︎」
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「ゆきー。おはよ〜。」
「さつき。おはよ。」
「結局今日遊べるの?」
「うん。遊べる。」
「やった〜!」
「どこ行くか決めといて。」
「おっけー!」
はぁ。先輩にあんなこと言ってから家出たからなんか昼休憩きかれそうだな。でも、先輩も昨日具合悪かったとはいえあんなこと言ってきたし。あれ先輩は覚えてるのかな?今日聞いてみよう。
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