書きたいことを書ける人と 書こうと思って立ち止まる人

蒼井とか

イカれてるだけだから

 小学生の頃に『道を選んでスタートからゴールまで登場人物を動かすストーリーを書こう』みたいな授業をしたことがある。

 教科書には見開きで迷路のような絵が用意されており、男女が散りばめられた障害を乗り越えながら進んでいた。私はどの道を進み、どの障害をどうやってクリアしていくのか、頭の中で短いアニメーションを走らせた。それを文章に起こして担任に持っていったら

「蒼井さん……、こんなに細かく書かなくていいんですよ?」

 と困惑を笑って誤魔化された。

 他の子の完成品を見るとただ箇条書きで、あれをしたこれをした、と書かれているだけ。私はその時に思った。

――わたしはすこしあたまがおかしいんだ


 書ける奴は最初から書けてしまう。面白いか上手いかは別として、文章がそこに綴られていくのだ。そんな奴らの創作論なんか聞いて「自分は書けないんだ」と思い込まないほうがいい。だって、そいつらの方がイカれているだから。

 口がうまいやつが少数なものそう。そいつらがイカれているから。


 書いてみたいと思ったら、思いついたとこだけでも書き出してみる。設定だけとか思わないで。言葉にしようとすると詰まってしまうなら、口に出して録音しておけばいい。今が書き時じゃないとあなたの何かが判断しただけ。

 筆が乗るまで、言葉があふれるまで待ったっていい。




 頑張れなんて言わない、言いたくない。

 だから、待つよ。いつまでも待ってる。

 あなたが書けるその時まで、楽しみにしてる。

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