第8話

一日が過ぎた…


楚国の王宮で、最も壮麗な建物の中、その中央の広間は緊張と静寂に満ちていた。楚国の最高権力者が、豪華な彫刻が施された木製の玉座に座り、その威厳を漂わせていた。この者こそ、この地を完全に統治する王である。


王の前には、暗黒の精鋭部隊の指揮官であるナンフーが、任務の報告を淡々としながらも、疲労と苛立ちを隠せない表情で立っていた。


「…『影なき盗賊』が東の深い森へ逃げ込んで以来、一晩中包囲と捜索を行ったが、広大な森のため、まったく痕跡を見つけられなかった。結論として、追跡は失敗に終わった」と報告する。


王はまだ玉座に座ったまま、手の指を組んで腕の上で揺らし、深く考え込む。


だが、静寂を破ったのは王ではなく――


「そなた…もう少し兵を増やすべきではないか」と低く、穏やかに発せられた声。


その声は権威に満ち、玉座の横に控える者たちにさえも圧力を感じさせた。だが、言葉は冷静で、まるで命令ではなく、期待を示すかのようであった。


「ご忠告に従います」と報告官は微笑む。「任務の遂行をさらに迅速にするため、この二人の追跡者を暗黒の精鋭部隊に加えることにいたしましょう」


ナンフーは心の中で小さくため息をつく――これは任務を容易にする話ではない!


「この二人の追跡者の能力は素晴らしい」と報告官は続ける。「森の中の痕跡追跡において、通常の兵士よりもはるかに効果的です。あなたもご存じでしょう、指揮官ナンフー」


その言葉にナンフーは誇りと共に頷く。「ご忠告に感謝します」


「期待だけでなく、必要なのです」と報告官は冷静に言い、目を楚国の王へ向ける。「盗まれた物品――すなわち『神器』を、わざわざ未来の後継者である十四歳の少女に返還させるためです。この神器は、彼女の力を目覚めさせるでしょう」


報告官は一呼吸置き、全員がその意味を理解するのを待つ。


「初めて生命力を覚醒させるための神器…この意味を理解している者だけが扱うべきです。必ず返還させねばなりません…極めて重要です」


その言葉が終わると、広間の圧迫感は何倍にも増した。もはや単なる盗賊追跡の話ではなく――これは、貴重な遺産を未来の後継者に託す重大な使命であることを示していた。


一方、学舎では混乱が日常のように続いていた。しかしムーランにとって、周囲の声はほとんど届かない。頭の中は、あの指輪の言葉でいっぱいだった――『血統を高めよ…先祖のレベルへ』――


一体、何を意味しているのか?


ムーランは静かに座り、知識を最も深く知る人物に質問する機会を待っていた。そして、師が文字の授業を始めると、ムーランは真っ先に手を挙げた。


「どうした、ムーラン?疑問があるのか?」師は微笑みながら尋ねる。ムーランに質問する機会は、授業における最も喜ばしい瞬間だった。


少女は深く息を吸い込み、力強く質問した。「師よ…『先祖のレベルの生命体』とは何ですか?」


その問いに師の目は一瞬細まり、驚きを隠せなかった。『先祖のレベル』…これは、学舎の子供たちが知るにはあまりにも専門的な用語である。


だが、ムーランの探究心と真摯な瞳を見て、師は喜びと興奮を覚え、知識を伝える決意をした。


「ハハハ!素晴らしい質問だ!」師は満面の笑みで言う。「今日は退屈な歴史は後回しにして、『種族レベル』について深く学ぼう!」


師は黒板に向かう。「皆の者、聞くがよい。生命体の力は二つの要素から測られる。ひとつは『訓練可能な力のレベル』、もうひとつは『血統レベル』――生まれつきの血筋から受け継ぐ力である。これが最終的に、その存在の潜在能力を決定する」


師は熱心に説明し続ける。聞く者はほとんどムーランだけだった。


「種族は四つのレベルに分けられる。低から高へ――よく聞くのだ」


「第一レベル:野生の生命体」


「これは最も基本的な種族であり、世界に最も多く存在する。力はまっすぐで純粋で、身体能力を高めることで力を増す。昨日見た黒狼ナンフーの部隊の狼も、このレベルだ」


「第二レベル:元素の生命体」


「この種族は生まれながらに元素の力を操る能力を持つ。土・水・風・火・木・金・雷の力を自在に扱える。その力は野生の生命体よりも強力である」


師は一瞬ムーランを見つめ、目に光を宿す。


「そして第三レベル――お前が問うたものだ、『先祖のレベルの生命体』」


声が変わり、師は敬意と畏怖を込めた口調で語る。


「この種族は、もはや比類するものはいない。古代より奇跡的な命を受け継ぐ存在であり、力は単なる元素にとどまらず、血統そのものに宿る特殊な能力だ。現代人でも数千倍の努力をしても到底及ばない」


ムーランは真剣に聞き入り、頭の中でその言葉を反芻する。『血統を高めよ…先祖のレベルへ』――その意味が、少しずつ理解できたような気がした。


「第四レベル…天界の生命体」


「これは伝説の中にのみ存在する。いわゆる『神』と呼ばれる存在だ。人間の想像を超える力を持ち、季節を操り、命を司り、世界の法則さえ変えることができる」


師の説明が終わると、ムーランは深い感動に包まれた。これまで意味不明だった言葉が、はっきりと意味を持ち始めた。あの指輪は、ただの飾りではなく――「機会」と「使命」を与えてくれていたのだ。最高レベルの生命体と出会うための――


ムーランの心に新たな決意が芽生えた。


「ありがとうございました、師よ」少女は深く一礼した。


師は彼女の目を見つめる。今日、ムーランの目はただの好奇心だけでなく、『目標』を宿していた。

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