朝じゃん

白川津 中々

◾️

 明確に、飲みすぎた。


 休日だし昼から飲んじゃおうと思いワインを空けたらもう止まらない。一瓶じゃ足らねぇよと飲み切ったところで外出。缶ビールをダースで買い込み二回戦開始。お察しの通りすでに頭がアルコールに支配されており明日の仕事について完全に忘れ去られている。息を吸うように缶を開けては飲み、開けては飲み。気が付けば朝なのである。朝ぁ! 嘘だろぉ!? ベロベロに酔った状態で目覚ましアラームが響き渡り現実が差し込まれるという絶望。そうとも、出勤しなきしればならないのだ。俺は日本のサラリーマン。仕事を休んで一日中寝たきりというわけにはいかないのである。しかし脳が完全にいかれた状態。働けるのか、仕事ができるのかと皆疑問に思うだろう。違うんだなぁ。やるしかないんだよ。それが働くって事。インフルエンザだろうがコロナだろうが親が死のうがミサイルが落ちようがとりあえず出勤するのがジャパニーズビジネスマンの基本スタイル。とにかく会社につけばなんとかなる。完徹泥酔でシャワーすら浴びていないこの状況、フラフラになりながらオフィスに到着! さぁ挨拶をして着席だ!


「おはようございまオロロロロ!」


 開口一番朝一番にて突然の嫌ボイス。聞こえてくる悲鳴と絶叫。あぁ、終わった。しかしまだクビになったわけではない。冷静沈着に自席に着こうとしたところ自らの吐瀉物に足を取られて転倒からの昏睡。目が覚めたら病室だった。ベッドの隣にある台を見ると書き置き。上長より懲戒の宣告。たった一瓶のワインと十二缶のビールで人生に躓いてしまったのは不覚の至り。酒は飲んでも飲まれるな。今後はほどほどにしておこうと決意を固め、とりあえず備え付けの手洗い用アルコールと点滴を混ぜて作った即席カクテルをいただく事にする。次は、居酒屋あたりで働こう。

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