映画

 「お嬢様、今日は映画に行きませんか?」

「そうね。でも、あなたは来ないで?」

「ふっふっふ。それは無理なお願いですね! いくらお嬢様といえども、それだけはダメです!」

「仕方ないわね。邪魔をしなければいいわ」

ニーナは準備のために部屋の扉を閉めた。扉の奥から「お嬢様~」というクラウドの叫びが聞こえる。ニーナはシャルルを撫でてやる。

「さっさと準備しなければうるさそうね」


 ニーナが準備をし終えて、部屋から出ると、ニコニコ顔のクラウドが立っている。

「邪魔よ。どいてくれるかしら」

「ああ、これは失礼しました!」


 映画館に入ると、ニーナは言った。

「ポップコーンが欲しいわ」

「え? ポップコーンですか? しかし、お父様がダメだと……」

「チッ」

ニーナが舌打ちをする。ちなみにクラウドには「チュッ」と聞こえた(※幻聴です)。

「今すぐにご用意いたします!」

「ダメなら仕方ないわ。せめて一個にしましょう。後で買いすぎだと言われてしまうから」

「かしこまりました!」

クラウドがポップコーンを買いに行った。


 映画の上映が始まるとニーナは隣に置いてあるポップコーンをつまみだす。だが、クラウドもそのポップコーンに手を突っ込む。ニーナとクラウドの手が触れ合う。

「あああああああ!!! お、お嬢様の手が私の手にいいいいいいいい!!! ああああああ!!! て、手がががうおおえええええ!!!」


 その次にはクラウドは紐でぐるぐる巻きにされ、口にガムテープを貼られていた。

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