第4話 「霧地帯の魔物と初めての連携戦」
黒の森の奥、霊木と苔に覆われた道を抜けると、
湿った空気に霧が立ち込める広場に出た。
「……霧がすごい」浩は短剣を握り、視界を確かめる。
フレイラの炎が揺れ、周囲を淡く照らす。
ミストラの水流も霧に光の帯を作り、道を示す。
霧の中、微かな気配が近づく。
「……魔物か?」浩は息を止め、身構える。
黒い影が霧を切り裂き、猫のような姿が浮かぶ。
「霧猫フェリス」――半透明の体に赤い瞳。
体が霧に溶け込み、速度は異常に速い。
「こ、こいつ……!」浩は短剣を握り、慎重に後退する。
フレイラが炎の玉を投げ、霧猫の視界を乱す。
「今だ!」浩は短剣で斬りつけるが、魔物の動きは素早い。
赤い瞳が彼を追い、霧の中で跳躍する。
「フレイラ、ミストラ……連携!」浩は叫ぶ。
炎と水を同時に使い、霧猫の動きを封じる。
小さな水流が脚元を流し、炎が視界を奪う。
霧猫フェリスは驚き、動きが鈍る。
その瞬間、浩は渾身の一撃を短剣で叩き込む。
魔物は悲鳴を上げ、霧の中で倒れた。
「やった……!」浩は息を切らしながらも喜ぶ。
初めての連携戦で、精霊二体の力を実感した瞬間だ。
戦闘後、霧の中で微かに光る宝箱を発見する。
中には「風切りの弓」と「生命回復ポーション」。
弓は風属性が付与され、遠距離戦で活躍できる装備だ。
――レベル:5
――スキル:火魔法(初級)/水魔法(初級)
――体力:25
――魔力:20
「これで、戦略の幅が広がるな」浩は短剣と杖を握り直す。
フレイラも炎を揺らし、ミストラは小さな水流で道を照らす。
霧地帯を進むと、風が森の奥から吹き抜ける。
木々がざわめき、影が揺れる。
「森の奥には、さらに強力な魔物がいる……」浩は慎重に歩みを進める。
視界の悪さと霧の湿度に加え、足元には小さな罠も潜む。
しかし、精霊二体との連携で、危険を回避しながら進めることができる。
小川の音や枝の折れる音が聞こえるたび、浩は緊張を強いられる。
それでも、森の奥での戦闘経験が少しずつ自信に変わっていく。
森の奥に差し掛かると、巨大な古木が霧の中で揺れている。
根元に洞窟の入り口があり、薄暗い光が漏れている。
「……隠しダンジョンかもしれない」浩は慎重に足を進める。
黒の森進行度:15%。
――レベル:5
森はさらに深く、未知の魔物が潜む。
だが、精霊二体との連携で、浩は少しずつ戦力を増していた。
黒の森での生存力が上がり、勇者としての兆しを見せ始める。
小さな宝箱、火と水の連携、初めての連携戦闘。
森の危険は続くが、浩は着実に一歩ずつ進んでいく。
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