第3話

「おはようございます」

「あら、また来たのね。今日は何を買いに来たんだい?」

「えっと、調味料と肉や魚、あとは乳牛や羊とか鶏なんかが居れば」

「あんたねぇ、ここは雑貨屋だよ?調味料はあるけど、肉は肉屋に魚は自分で釣りな、あと牛だの羊だのは農家の人の所に行って分けて貰うしか無いね。ほんと、あんた常識が無いねぇ、ここに来る前は何処で暮らしてたんだい?」

「いやぁ、街の方で全部親がやってくれていたので」

「情けないねぇ。もういい大人なんだから、自分でやんなよ」

「はあ、面目ない」

 呆れられたが売っている場所を知れた。肉屋らしき店は無かった気がしたが、解体をするせいか少しだけ離れた場所にあったようで、雑貨屋のおばさんが店の場所を教えてくれた。魚は自力かぁ、竿と糸と針を買ったから落ち着いたら釣りに行って見よう。乳牛と羊と鶏を飼っている農家も教えて貰ったし、そこにも行くか


「にゃー」

「あっ、お待たせお待たせ」

 どうやら、スカージは家の敷地の外では猫に戻ってしまうらしく、雑貨屋の中へと連れて入る訳にもいかなかったので、店の前で待って貰っていた。


 その後は、お肉を買いストレージに仕舞った。この手の世界ではこれで時間が止まったりして腐らない効果がってなるはず。そうに違いないと思いつつも腐らせると勿体無いので、お肉は少しだけ買って様子を見る事にした


 さらに、農家を回り。無事に若いメスの乳牛、オスの羊を1頭、メスの鶏を1羽ゲットをし家へと帰ったのだった。


「まさかスカージみたいな事はもう無いよね?」

 家の敷地を目の前にして、俺はドキドキしていた。


「ふー、ヨシッ」


「って、やっぱりそうですよねぇー」

 乳牛は若い巨乳の牛人に、鶏も若い鶏人?になっていたが

「あれ?羊はそのままだな」

 オスの羊はそのままだった。この都合の良さも異世界転生や転移で良くあるやつだな。たぶん


「すいません、えっと家まで急ぎましょう」

 脱いで貸せる服は1枚しかなかったので、全裸の3人と羊を1頭連れて家へと急いだ。スカージは服をまだ着慣れていないので着替えるのに時間がかかる為に、周囲に人も居ない事もあって急いで貰った。


「さてと、困った・・・」

 羊だけ外は悪いが、とりあえず牛を飼う為に用意されてたであろうスペースに水を用意して、そこを寝床にして貰う事にした。後は放牧なので、まだ畑も無い草原で草でも食べていてもらおう

 問題は、女の子が二人増えた事だった。今更返品をする訳にもいかないし、返品理由が女の子になってしまって家畜として使え無いからとも言えないし・・・。とりあえず、台所でお茶とパンを食べて貰ってる間に、お風呂を用意してスカージの時と同じ様に、風呂に牛人、鳥人、スカージの順で入れスカージの部屋の服を彼女達にも着せた。


「改めて、俺が家の主で君達の新しい飼い主となったファーマーだ」

「スカージにゃ!」

 俺が挨拶を終えるとスカージがドヤッ顔で続いた。1日だけとは言え先輩だから?


「よろしくお願いします」

 巨乳の牛人はおっとりしたお嬢様タイプ?

「よろしくねっ」

 たいして鶏人はギャルのような軽い感じだった


「さてとどうするかなぁ。牛乳と卵を自給する計画は途切れたし、この子達の寝る所も考え無いとな、ああそだ名前も・・・」

 俺はやらないといけない事が急にあれこれ増えてしまい、ちょっと混乱気味だった

「ファーマー様、牛乳なら出ますけど?」

「えっ?」

「ただすぐには出せません」

「もっと大人になれば出るのか?」

「いえ、その・・・赤ちゃんが生まれたら出ます」

「あっはい」


「ウチも卵埋めるぜ?」

「まさかHして赤ちゃんが生まれたらとか言わないよね?」

「産むのは卵だけど?それに別にHしなくても産めるぜ、Hしたら有精卵になるから温めるとヒヨコが出来るけどな」

「人の体だよ、どうやって卵を産むんだよ?」

「この家から出て人化の魔法を解いて、鶏に戻れば良いだけだろ?」

「あっはい」

 良かったぁ。お尻の穴とかからプリッと出されるのかと思ってしまった。とは言え、卵を産んでもらって、それを本人の前で割って料理して食べる訳にもいかないので却下した。卵料理食べ辛くなりそうだ


「ちなみに牛さんの方も、敷地の外に出て?」

「いえ、このままの姿で人と同じようにオッパイから出せますよ?」

「あっはい」

 そりゃそうか牛乳も人の母乳も同じだよな。牛乳はゲットか?って、この子と子供作ってって・・・それは母乳だな。ってか、この子と結婚?とりあえず無しだな


「よしっ、牛乳と卵の話は、とりあえず無しだ。次は、そうだな名前を決めてやらないと不便だよな。二人は名前はあるのか?」

 あっ羊にも名前いるかな?いやでも数増やしたいから名前イチイチ付けてられないか

「私はハナコと呼ばれてました」

「じゃあハナコでいいか?別の前が良ければ、別の名前にしてもいいぞ?」

 ここ欧州ぽい場所だよね?なんで牛の名前がハナコって日本の名前なんだよ?もしかして良くある東方の国とか東方の島国では~か?もしかして、探せばお米もあるのか?刀や侍や忍者もいるのか???

「ファーマー様が新しい飼い主なので、ファーマー様に付けていただけると嬉しいです」

「そっか、とりあえず様ってのは照れるから、ファーマーでいいよ。名前は・・・」

 スカージの時は毛色からだったけど、茶色い毛かぁ

「キャラメルで!」

「キャラメルって何ですか?」

「君の毛色と同じ、茶色い甘いミルクを使ったお菓子の名前だ」

「はい分りました。それでは、わたくしは今よりキャラメルと名乗る事に致します」

「よろしくなキャラメル」

「はい、ファーマー・・・」

 家畜だから?上下関係に厳しいのかな様が無いと言い辛いようだった


「次はウチだね。ウチにもつけろよ」

 もう毛色?羽色?って訳にもいかないし、名古屋コーチン、烏骨鶏、シャモ、ブロイラーは違うか、神話だと神の使いで神使(しんし)ってのあったな。しんしのままじゃあれだから、短くはシンは男みたいだな。シンシーか?微妙だな、シン、シン・・・シンリィって外国人の女性が居た気が、意味何なんだろうな?まぁいいか

「シンリィはどうだ?」

「いいじゃんそれ、じゃそれで」

 よしっ、アッサリ決まった。名前の由来とか聞かれずに助かったぜ


「あのファーマー様、シンリィとはどのような意味がある、お名前なのでしょう?」

 キャラメルめ聞かれたく無かったのに

「神使(しんし)と言う神の使いをしてる鳥が居て、シンシと名付けようと思ったが、可愛く無かったから少し変更しただけだから意味は知らん」

「そうなのですね」

 キャラメルは何だかガッカリしていた。そんな顔をされても困るのだが、そもそも鶏に名前なんて付けた事無いしな


「それじゃ、俺は畑に植える野菜の苗を作る準備をするから、皆は・・・まぁ喧嘩をしないで好きに過ごしといて、日が暮れる頃には夕食にするから、その頃までにはこの部屋に戻って」

「はーい」


 そんなこんなで僕の異世界生活が幕を開けたのだった。早く自給自足できるようにならないと、お金尽きてしまうよ(汗)

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異世界農家 ※冒頭だけで終わり @soyogukaze

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