第5話 ナンバーワンソープ嬢 ひめか

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「健二様、お待たせしました♡」


声が降ってきた瞬間、俺の視界が全部持っていかれた。


ひめか。

その姿を捉えた瞬間、俺の脳内から「呪い」も「10万円」も吹き飛んだ。


茶髪のセミロングがふわりと揺れて、ヘーゼル色の瞳が優しく俺を包み込む。

何より驚いたのは、その発光するような肌の透明感だ。

薄暗い廊下なのに、彼女の周りだけ空気が浄化されているように見える。雪のような白い肌は、キメの一つ一つが光を反射しているようだ。


そして、そのボディライン。

淡いピンクのオフショルダードレスが、彼女の身体にピッタリと張り付いている。

Fカップの胸は、ドレスの生地を内側から限界まで押し上げ、深い谷間を作っている。その質量感と柔らかさが、服の上からでも暴力的に伝わってくる。


キュッとくびれたウエストから、なだらかに広がるヒップへの曲線は、人類の到達点と言っても過言ではない黄金比。スリットからチラリと覗く太ももは、吸い付きたくなるほどムチムチとしていて、白く輝いていた。


「……美しすぎる」


俺は完全に思考停止して、彼女をガン見していた。

ひめかがくすくすと笑った。


「ふふっ、そんなにじっと見つめられると、照れちゃいます♡ こういうところ、初めてなんですか?」


「あ、はい……童貞です!」


反射的に、一番言わなくていいことまで言ってしまった。


ひめかは一瞬パチクリと目を見開いて、次の瞬間、花が咲くように吹き出した。


「ふふっ、かわいい♡」


と小さく笑いながら、俺の耳元に顔を寄せてきた。

甘い香水の香りと、女性特有の熱気が俺を包む。


「それじゃあ、今日は特別に……いーっぱいサービスしますね? 私が大人にしてあげます♡」


甘い吐息が耳にかかって、俺のイチモツは即座に臨戦態勢(ビンビン)になった。


「こちらです♡」


ひめかは俺の手をそっと握って、廊下を歩き出す。

その手は小さく、驚くほど柔らかかった。

他の客とすれ違わないよう、さりげなく俺を壁側に誘導し、自分の体で視線を遮ってくれる。

この若さで、この気遣い。さすが歌舞伎町ナンバーワンだ。


……

部屋に入ると、ひめかが改めて俺の前でぺこりとお辞儀をした。


「改めて、ひめかです。今日はよろしくお願いしますね♡ まずはお湯を張ってきますから、少し待っててくださいね」


そうして戻って来たひめかから、プレイ内容と手順の説明が始まった。

マット、ベッド、洗体の順番、オプションの確認。

事務的になりがちな説明も、彼女が話すとまるで愛の囁きのようだ。

俺は勇気を振り絞って、一番重要な質問をぶつけた。


「あの……生中出しは……?」


ひめかは少し困ったような、眉を下げた申し訳なさそうな笑顔で、首を横に振った。


「ごめんなさい。私、生はNGなんです……。病気とかの心配もありますし、お店のルールでも基本的には……」


……やっちまった。

ネットの口コミにあった「生OK」情報は、あくまで信頼関係を築いた常連客か、あるいは都市伝説だったのかもしれない。

冷静に考えれば、警察も目を光らせているご時世、初見の客にいきなり「生でいいよ」なんて言う嬢がいるわけがない。


「どうしてもとおっしゃるなら、今から他の子にチェンジ出来るか確認しますが……」


俺は一瞬、呪いのカウントダウンを思い浮かべた。

ゴムありでは呪いは排出されない。ここで妥協すれば、俺は死ぬ。

だが――。


目の前にいるひめかの、上目遣いで不安げに見つめてくる瞳。

37年頑張ってきたご褒美に、筆おろししてもらうなら、やっぱりこの子がいい。

と言うか、童貞ゆえの惚れやすさか、もうひめかとやりたいとしか思えなくなっていた。


「……いえ、大丈夫です。ひめかさんでお願いします」


「本当ですか? 無理しないでくださいね?」


「いいえ。ひめかさんがいいんです」


ひめかがホッとしたように、とびきりの笑顔を見せた。


「ありがとうございます♡ 健二様に選んでもらえて、すっごく嬉しいです。

それじゃあ、早速お風呂行きましょうか」


俺は服を脱ぎ始めたが、手が震えてズボンのホックがうまく外せない。

思った以上に緊張しているようだ。


すぐにひめかが近づいてきて、跪き、優しく手伝ってくれる。


「ふふ、大丈夫ですよ。ゆっくりで……」


ひめかがズボンとパンツを下ろした瞬間。


ビクンッ!

ドピュッ!


「えっ……?」


俺の意思とは無関係に、限界を迎えていたイチモツが暴発した。

やってしまった。

開始0分。服も脱ぎきらないうちに、暴発。

俺は顔面から火が出るほど真っ赤になり、その場に崩れ落ちそうになった。


「……す、すみません……! 俺……っ!」


謝罪しようとした、その時だった。

ひめかは嫌な顔ひとつせず、自分の手首についた白い液体を、妖艶な目つきで見つめた。


「あらあら、わんぱくですね♡私で興奮してくれて嬉しいです。」


女神だ。ここには女神がいる。

俺の失敗を、優しく肯定してくれた。


「大丈夫。まだまだこれからですから。私に任せてくださいね♡」


彼女の神対応に、俺の心臓は別の意味で爆発しそうだった。

ひめかは立ち上がり、背中のジッパーに手をかけた。


「じゃあ、私も脱ぎますね♡」


肩紐をそっと滑らせると、ドレスが重力に従ってするりと床に落ちる。


……俺は息が止まった。

ブラなんて最初から着けていなかった。


「……どうですか? 変じゃ、ないですか?」


ひめかが恥ずかしそうに頬を染め、片手で胸を隠し、もう片方の手で秘部を隠しながら、軽く身体をくねらせる。

その仕草が、隠しているのにより一層扇情的で、俺の視線は釘付けになった。


「きれいだ……」


心の底からの言葉が漏れた。

綺麗すぎる。エロすぎる。

さっき射精したばかりなのに、血が一気に下半身に逆流してくる。

しなしなだったイチモツが、再び脈打ち、ビクンッと跳ね上がった。


ひめかはそれを見て、驚いたように、でも嬉しそうにくすっと笑った。


「あら、もうこんなに元気になっちゃった♡

健二様、ほんとに可愛いですね」


彼女は悪戯っぽく、俺の愚息の先端に「フゥーッ」と息を吹きかけた。

熱い吐息がかかり、俺の腰が思わず浮く。


「さあ、行きましょうか♡」


ひめかは俺の手を引き、甘い香りのする浴室へと俺を連れて行った。

俺の頭の中からは、もう「呪い」のことなんて完全に消え去っていた。


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