第2話 2ちょろい懐柔
船内のミーティングホールへ渡航者が集められると、今回の件について、船長より説明が始まった。
「みなさん、落ち着いているようでなにより。ひとまず、侵入者は全て、処理されました。4名ほど亡くなりましたが、遺体は回収できております。不幸な現場は、マシンクリーナーで清掃中のため、本日は入室できません。原因は現在、調査中。一旦、船外への探索は禁止としますが、引き続き、武器の携帯は許可します」
その後、詳細が事務員より説明され、解散となった。
「加賀見さんは、これからどうされますか?」織多さんから、尋ねられて、部屋に戻って寝るつもりから、一転、食事に誘ってみることとした。
「軽く食事をとるつもりですが、ご一緒にいかがですか?この探索についても色々と話したいですしね。奢りますよ」
織多さんは、顔を輝かせつつ、「行きます、行きます。企業さんはさすがに余裕をもった準備がされているんですねー。研究室は、予算が厳しくて、余禄への投資が非常―に少ないんですよー」
そういうもんかなと思いつつ、戦闘能力の高そうな彼女とちょっとした提携ができないものかなと思案する加賀見であった。
食堂にて、ぷるぷるしつつ、満面の笑みでジェラードトリプルを頬張る織田さん。今は、何を話してもスルー状態であり、しばしの幸福を楽しんで貰うことにした。
コーヒーを口にしつつ、今回の件について、考える。彼女がいなければ、死傷者は増えていたであろう。外来物に対する自己責任100%契約のため、今回のような状況では怪我や死んでもクレームは受け付けられない。乗員を減らすための策かなと思ったが、初期にそれをするメリットはほとんどない。
脈絡なく考えていると、織多さんが突然、声をかけてきた。
「すっすみません、食べることに集中していました。ここのジェラードすごくおいしいですよ。砂糖の味があまりしませんね。ソフトもおいしそー」
これは、ナチュラルおねだりか!と思いつつ、アイスを注文する加賀見。さてと、アイスを餌に提携の件でも切り出してみるかな。
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