第3話 絵で自分をしたい事を伝えよう。

 どうすればいいんだ。

 この状況をどうすれば切り抜けられるんだ。


 俺が焦りながら洞窟の中をさまよい歩いていると、3人のアマゾネスらしき女性達と遭遇した。

 右から長く美しい金髪を腰のあたりまで伸ばして腰のあたりに短剣を携えた女性、艶やかな赤髪を方の辺りまで伸ばして背中に弓を背負った女性、短くさっぱりとした髪型の青髪で長剣を背中に背負った女性が居る。


 アマゾネスらしき女性たちは、俺の顔をじっと見つめて、何らかの言語を話し始めた。


 何を話しているんだ?

 アマゾネスの伝説は確かギリシャ神話に登場するはずだ。

 さっきのペガサスが居た事と合わせると、ここはギリシャ神話系の異世界なのか?


「ええと、初めまして、俺の名前は線打量画と言います。」


 俺は日本語で挨拶をしてみる。

 しかし、アマゾネスらしき女性たちはキョトンとして俺の顔を見つめるばかりだ。


 そのうちの一人、金髪の女性が、大きな動きでジェスチャーをし始めた。


 ジェスチャーは、四つ足動物の真似らしきものだった。


 俺はそれが、さっき見かけたペガサスの事ではないかと予想し、スキル:デジタルペイントツールで絵を描き始めた。


 今回は緊急事態なのでレイヤーは2枚でペガサスの絵を描いていく。


「液タブにするか。」


 俺は液タブのアイコンをタッチして液タブを出現させて、レイヤーの上に絵を描き始めた。


 まず初めに、下書きレイヤーでざっくりと馬の形を丸で取り、線画レイヤーで細かい描画をしていく。

 俺はいつも下書きレイヤーで描く線を水色に、線画レイヤーは黒色で描いている。

 使うペンは下書きの時は鉛筆、線画レイヤーの時はGペンだ。


 俺は時間にして15分でペガサスとドラゴンの絵を完成させた。


「これはペガサスとドラゴンです。」


 俺はスキル:デジタルペイントツールの画面を3人のアマゾネスに示した。


 そうすると3人は笑顔になり、歌を歌い始めた。

 美しく、とても透き通った歌声だ。


 何を言っているかは全く分からないが、コミュニケーションに成功したのだけはわかる。


 赤髪のアマゾネスは、俺に手を取りブンブンと大きく振った。


 握る力が強くて腕が圧迫される。


「う、嬉しそうで何よりです。」


 俺は口の端を引きつらせながらアマゾネスの女性に言った。

 

 

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俺はスキル「デジタルペイントツール」で異世界で絵描きとして生きていく。 雪野春 @Yukinoharu2025

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