柳の決断

いつまでも、ここに居ても仕方がない。

ただ、無意味な時間が過ぎゆくだけだ。

どれだけの時間、私はこんなことを考えているのだろう。

そろそろ決めなければ。


縁側から、雲に覆われた空を見上げて、ふと思い立った。

自分で決められないのなら、空に決めてもらえばいい。


明日、晴れだったら、ここを出よう。

そして、雨だったときは、もう終わりにしよう。


それから夕方まで、私はてるてる坊主を作り続けた。

そして、縁側先の軒下に全て吊るした。


私はわかっている。

心の奥底に、晴れを願っている自分がいることを。


そんな自分に、「あとは空が決めることだ」と言い聞かせながら床に就いた。

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