第5話 感じることが大切
欠けていたウォーリーストーンと、向き合おうと思って再び筆をとりました。
・はじめに
僕が持って居るようなサムストーンは、太古ギリシャが発祥だそうですが、現代において使われているのは主に欧米諸国。日本的な審美感でもってウォーリーストーンを求めて使用しようとすると、欠けやヒビに目と指をもっていかれてしまうんですね。本来、ウォーリーストーン/サムストーンは、欧米では、日用品のような感覚――ペン回しや指輪と戯れたり――の文脈で使われてきた道具だ、と教わりました。
☆ ☆ ☆
1.概要~ウォーリーストーンは、それでは「ない」
何が、ウォーリーストーンの特徴では「ない」のか。僕が誤解していた重要な点を指摘されました。それらは、とりもなおさず、ウォーリーストーンは、
・宗教儀礼の法具では「ない」
・ヒーリンググッズでは「ない」
ということらしいです。僕はヒーリング効果を求めていたのに、これは意外でした。
☆ ☆ ☆
2.使い方
現代の欧米では、考え事をするときに無意識で触る物、という使い方が主流とのことです。大きく分けて二種類の使い方があります。つまり、利き手で指を動かすか、掌で握りしめるか、です。
A.利き手で親指で撫でる
利き手に石を持ち、手のひらに乗せます。
次に、親指の腹で、凹みを撫でます。この際の注意点としては、
・縁をなぞらない
・押さえない
・一定の往復経路でなくてもいい
という点で、形状を確かめるというより、石に触れた感触を覚えることにあります。
B.握りしめる
石を掌の中央に置いて、指をそっと閉じて、深呼吸します。親指はそのままにするか、わずかに添える程度。この使い方は、不安が強い時や、静かな時間に行うそう。
☆ ☆ ☆
3.「暗黙のルール」
欧米流では、
・基本、親指以外は動かさない
という扱い方をします。親指も、
・円を描く
・往復する
・じっと止める
どれでもOKなんですって! これも目から鱗でした。てっきり、「縁を徹底的に感じるのがウォーリースト―ンの正しい用い方だ」と思い込んでましたから。
これらの動かし方に共通しているのは、「指に意識を集中させない」こと。
だから、日本的な審美感覚でもって、凹みの有無であったり、微細な欠けを探るような使い方は、欧米的には想定外なんだそうですね。ウォーリーストーンは「完成された芸術品」じゃなく、使われて当たり前の「道具」。傷が付く=使っている証、という認識すらある、と。
☆ ☆ ☆
4.まとめ
欧米での使い方を一言で言うと、
「無意識のまま撫でてゆく」
これに尽きます。
見ない、縁をなぞらない、出来栄えを評価しない。ただ、手の中で「感じる」を繰り返す。僕が「縁をなぞって欠けが気になった」のは、まさに日本的・鑑賞的アプローチだったんですね。
5.さいごに
セラピーツールに成り得るのか?
その答えは読者なる貴方自身に問うてください。
僕は、「然り」と答えると思います。
ウォーリーストーンを最初に紹介した職場の先輩は、
「なんとなく触るだけっていうのも、大事なんだなぁって思う」
とおっしゃってました。要は、そういう事です。
苛々したときの解放ツールでもいい。フィジェットトイ的な意図でもいい。
使う人が、そう思う使い方をすればいい――それが、サムストーンです。
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