第4話:試行錯誤の日々、そして過去最大規模のライブへ
わたしはこれまでの仕事で繋がったあらゆるメディア担当者に連絡をし、テレビ局のプロデューサーへの挨拶やそこから派生するオーディションの参加、Webメディアでの連載、配信番組での冠番組などをライブやイベントと並行してこなしていってもらった。
彼らには、改めてそれぞれのキャラクター性を整理し意識的に強め、メディア関係者や、さらにそのメディアを通した先にいるファンが喜びそうな発言や行動を意識的にしてもらうことを徹底してもらった。
また、彼ら自身も積極的に各担当者からフィードバックをもらうようになり、自分のキャラクター性とそれに紐づくコメントと行動をブラッシュアップしていくようになった。
これにより、ファンたちからの「OOくんのここがすごい良かった!」「今日のOOくんのこの発言がメロすぎた」といったSNSなどでの発話が明らかに増え、また、メディア関係者からも「この子たちを使ってあげたい」「この子たちのためにもっとなにかやってあげたい」という支持を集め、次々と仕事が増えていった。
この明らかな変化に、彼ら自身、男女や立場問わず愛されることの楽しさと、それが次に繋がっていく喜びに気付いたようだった。
彼らは、本当の意味でアイドルになったのだ。
そして、そのきっかけを作り一緒にそれを強めていったわたしのことを信用してくれ、さらにはわたしが作ってきた様々な外仕事を通してお互いの絆は強固なものとなっていった。
「菜奈さん〜次の私服撮影なんだけど、これとこれどっちが好き?」
「生配信緊張するけど、菜奈さんがいてくれるから大船に乗った気分でいるからね!」
「菜奈さんに褒められるのが一番うれしいから明日も頑張っちゃおー」
彼らはいつの間にか、「石原さん」という苗字ではなく、「菜奈さん」と下の名前で呼ぶようになっていた。
好循環は続き、新規が増えてきたことが実感できてきたある日、過去最大規模の会場でのライブが決まった。
わたしたちはその日から、ライブの構成や演出の準備、新グッズの撮影、歌とダンスの追い込み、そして……ファンが喜ぶようなMCの準備などなど、大忙しの日々を送ることになった。文字通り激動ではあったが、毎分毎秒が楽しかった。
迎えた当日は、とにかく全てが上手くいった。MCも含めいままでのピースがカチッとはまったかのように、細部まで神がかっており、本当に最高のライブになった。
キラキラと輝く彼らのステージと満開のペンライトを舞台袖から見ながら、「きっとPRIZMICは、これからもっともっと大きくなる」そう確信した夜だった。
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