第九回:ミスコン狂騒曲、狙われた乙女の純潔
「ミスコン……? 俺が……いえ、私が、ですかぁ?」
放課後の生徒会室。俺は裏声を震わせながら、目の前の絶望的な掲示板を見つめていた。そこには学園祭の目玉行事**『ミス・カタリナ学園』**の候補者リストが。
その一番上に、太字で書かれていた。 【生徒会推薦:一条 悠美】
「当たり前じゃない。悠真くん、今のあなたは全校女子の憧れの的なのよ。あなたが優勝すれば、生徒会の支持率は爆上がり。ついでに、あなたの身元も完全に隠蔽できるわ」
桜が、ミスコン用の衣装カタログを俺に叩きつけた。そこにあるのは、ウェディングドレス、バニーガール、そして**「肌色の布面積が極端に少ない」**民族衣装の数々。
「さあ、どれを着たい? 全部着てもいいのよ。……私のプライベート・カメラに収めるから」
(結局、自分の趣味じゃねーか!)
「待ってください、桜さん!」 ドアを勢いよく開けて入ってきたのは、美雪だった。彼女の後ろには、白装束を着た怪しい集団が控えている。
「ミスコンなどという卑俗な催し、悠真さん……いえ、悠美さんには相応しくありません。彼女は学園祭の間、我が神殿の『生贄の巫女』として、三日間不眠不休で私と共に籠るべきです!」
「あはは! 二人とも、頭固いなー!」 白鳥が窓から侵入してきた。手に持っているのは、電飾ギラギラの**「ハイレグ・サイバーパンク・レオタード」**。
「ゆーちゃんは私の『動くオブジェ』として、ミスコンのステージで私が生放送で改造しちゃうんだから! 観客全員、狂喜乱舞だよ!」
「お前ら、俺の意見を少しは聞け!!」 俺は思わず地声で叫んだ。
「あら、悠美ちゃん。女の子がそんな野太い声を出してはダメよ?」 いつの間にか背後に立っていたのは、寮監の黒井先生だった。
「先生……」
「ちょうどいいわ。ミスコンの審査員は私が務めることになったの。悠美ちゃん、あなたが優勝したら……ご褒美に、私の部屋で**『マンツーマンの特別補導』**をしてあげるわ。……逃がさないわよ?」
先生の指先が、俺のうなじを冷たく這う。 三人のヤンデレだけでも地獄なのに、ラスボス(先生)まで参戦して、俺の「乙女のプライド」は粉々だ。
第一次衣装合わせ(地獄)
結局、三人の妥協案として、俺は**「三つの属性をすべて盛り込んだ魔改造ドレス」**を着せられることになった。
上半身は桜好みの「厳格な軍服」、腰回りは美雪好みの「神聖な袴」、そして脚部は白鳥好みの「スケスケの網タイツ」。
「……これ、ただの変態だろ」
「いいえ、悠真くん。これは『愛の集大成』よ」 桜がドレスの背中のジッパーを上げる。その指が、わざとらしく俺の背中をなぞる。
「さあ、ステージまであと三日。あなたの体、もっと『女の子』らしくなるように……今夜から集中的にマッサージしてあげるわ」
三人のギラついた視線に囲まれ、俺は学園祭のステージで、全校生徒の前で正体がバレる恐怖に打ち震えるのだった。
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