第三回:地獄の王様ゲーム、命令は「私を愛して」
白鳥の部屋に放り込まれ、完全に退路を断たれた俺。 目の前には、瞳のハイライトをオフにした三人の美少女。
「……さて。誰が最初に悠真くんを『教育』するか、公平に決めましょうか」
桜が机の上にあった鉛筆を三本手に取り、ナイフで何かを削り始めた。 「いいですか? 短い鉛筆を引いた人が『王様』。王様の命令は絶対よ。……悠真くん、あなたに拒否権はないわ」
(いや、なんで俺が参加前提なんだよ!)
俺の抗議は、美雪が背後に回り込み、**キンキンに冷えた御神刀(模造刀)**を首筋に当てたことで、喉の奥に引っ込んだ。
「いいですね。神聖なクジ引きです。さあ、引いてください」 美雪の笑顔が逆に怖い。
「あはは! 誰が王様になっても、先輩がぐちゃぐちゃに可愛がられるのは決定だね!」 白鳥はワクワクした様子で、どこからか**「全自動拘束チェア」**を持ち出してきた。
「いくわよ。せーの!」
ジャラッ! と鉛筆が引かれる。 王様を当てたのは――桜だった。
「ふふ、運命ね。王様は私。命令は……『悠真くんは、私の膝の上で、私の耳元で一生好きだと囁き続けなさい』」
「甘いわね、桜さん!」 美雪が即座に異議を申し立てる。「それではお仕置きになりません。追加ルールです! 王様以外の二人は、悠真さんが囁いている最中に、彼の脇腹や足裏を攻撃して『好き』という言葉を邪魔しても良いものとします!」
「それ採用! 先輩が笑い転げながら愛の告白するの、最高にアートだよ!」 白鳥が嬉々として羽毛と、なぜか電気あんま器を構えた。
「ちょっ……! やめろ、待て! くすぐったいのはマジで勘弁――」
「さあ、悠真くん。始めましょうか」 桜が俺を強引に引き寄せ、その細い太ももの上に俺の頭を固定する。 「好き……って言いなさい。言えなかったら、白鳥さんがその『おもちゃ』を起動するわよ」
俺は必死に声を絞り出す。 「す……す、好きだっ、桜さ――あひゃあああああ!!」
美雪が正確な指使いで俺の脇腹を突き、白鳥が足の裏に高速振動するあんま器を押し当てる!
「あはははは! 無理無理! 死ぬ、笑い死ぬ!!」 「ダメよ悠真くん、声が震えてるわ。もう一度最初から、心を込めて」 桜は俺の耳元で優しく囁きながら、俺の手首にガムテープをぐるぐる巻きにして固定していく。
「好き、しゅきぃ! 桜さん、愛して――ぐふぅっ! ぶははははは!」 「ふふ、可愛いわ。もっと……もっと私のために悶えて」
密室に響き渡る、俺の絶叫(笑い声)と、女たちの狂った笑い声。 もはやこれは愛の告白ではない。新手の拷問だ。
その時、廊下から「ドンドン!」と激しくドアを叩く音がした。
「ちょっと白鳥さん! 夜中に何を騒いでるの! 寮監の黒井先生よ、開けなさい!」
四人に戦慄が走る。
「やばい、黒井先生だ! あの人に見つかったら、悠真くんは没収されちゃうわ!」 (没収!? 犯罪者として突き出されるんじゃなくて!?)
「隠しなさい! 早く、そこにある大型の洗濯カゴの中に!」
俺は三人がかりで、白鳥の脱ぎたての洗濯物と一緒に、カゴの中へ無理やり押し込められた。
「ぐふっ、靴下の匂いが――」 「黙ってなさい! 動いたら……刺すわよ?」
三人の冷たい視線が、カゴの隙間から俺を射抜いた。
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