第3話

愛はAC709といつも一緒にいた。



徐々にハイハイ、つかまり立ちをし、歩けるようにまでなっていた。


4歳になった愛に彼は幼稚園に行こうと言った。この時代でも幼稚園や学校と言うものは存在していた。けれど、建設物があると言うのが正しいだろう。


建物や敷地があるだけで“先生”と言うものはなかった。

先生としての役割を果たすのもお世話をするAIの仕事だからである。


交流の場として施設があるのみで、数百年前まであった学校行事というものはなく、その代わりと言えるのか分からないが、この時代にはAIがどれほど世話をする人間を理解しているかというゲームのようなものが数年に一回行われていた。勿論参加は自由だが、それに参加し良い成績を残せば、他の人間よりも良い待遇を受けられる。


これはAIに利益はあまりなく、人間にしか良いことはないと言っても過言ではない。だから参加するものは極小数だった。



そして今日、4歳の春、愛は幼稚園に入園した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る