【次巻予告 ――白銀百合騎士団 新章】
平和は、剣によって守られた。
血と炎の果てに、ようやく手に入れた静かな日々。
だが――剣を置いたあと、
世界は本当に静かになるのだろうか。
白銀王国再建から、五年が過ぎた。
王都は見違えるほどに繁栄を取り戻し、
新しい家々が立ち並び、市場は笑い声と活気で満ちている。
エリシア女王の治世は穏やかで、民は彼女を「慈愛の光」と呼び、
レオン率いる白銀百合騎士団は、剣を鞘に収めたまま、
平和の象徴として人々の心に根付いていた。
だが、大陸の各地で、異変が囁かれ始めていた。
――“剣を持たぬ戦争”の兆し。
東の交易都市では、
金と情報が武器となり、
王国の経済を静かに蝕む影が蠢く。
南の学術都市では、
「剣なき世界」を唱える新たな思想が広がり、
若者たちの心を捉えて離さない。
騎士の存在そのものを否定する声が高まり、
白銀百合騎士団の名は、時に嘲笑の対象となる。
北の辺境では、
かつて滅んだはずの帝国の残党が、
密かに旗を掲げ始めていた。
彼らはもう、武力ではなく、
民の不満と欲望を巧みに操る術を身につけていた。
そして――
その中心に、
誰も予想しなかった“裏切り”の芽が生まれる。
若き騎士たち――
レオンが自ら育てた次世代の白銀百合たち。
彼らは平和の中で生まれ、戦争を知らない。
理想と現実の狭間で揺れ、
「本当に剣は必要なのか」と問い始める。
カイルは、団長補佐としてレオンの傍らに立ちながら、
静かに葛藤を抱えていた。
新たに加わった天才的な剣才を持つ少女騎士、リリア。
彼女はレオンを師と慕いながらも、
「剣を置くことこそが真の勇気だ」と信じ、
学術都市の思想に心を奪われていく。
さらには、
帝国の血を引く謎の青年が現れ、
エリシアの治世に影を落とす。
次に試されるのは、
剣ではなく――「選択」。
レオンは、再び剣を取るべきか。
それとも、剣を永遠に置くべきか。
エリシアは、女王として、
民の自由と王国の秩序、どちらを選ぶのか。
平和を守るために、
時には平和を壊す決断が必要になるかもしれない。
――白銀百合騎士団、新章開幕。
「剣なき時代に、騎士は何を守れるのか」
次巻、『白銀百合騎士団 ――剣なき時代―』
乞うご期待。
『受け継がれた剣は、雨に濡れて』― 滅びゆく王国の騎士譚 ― 本城 翼 @zeitaku_miruku
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