【あとがき】
この物語を、ここまで読み進めてくださり、ありがとうございました。
剣と王国、裏切りと選択。
中世風ファンタジーという枠組みを借りながら、
この物語で描きたかったのは、
「強さとは何か」という問いでした。
主人公レオンは、最初から強い騎士でした。
双剣を操り、負けを知らぬ副団長。
けれど彼は、物語の中で何度も“敗れます”。
国を失い、主を失い、
信じていた人物の裏切りに直面する。
それでも彼は、剣を捨てませんでした。
代わりに、剣の意味を選び直したのです。
大剣は、力の象徴です。
双剣は、技と速さの象徴です。
しかし最終的に彼が掴んだのは、
「勝つための剣」ではなく、
「終わらせるための剣」でした。
それは、かつての団長グラン=ヴァルディスが
選び損ねた道でもあります。
グランは悪だったのでしょうか。
それとも、守り方を間違えただけだったのでしょうか。
その答えは、あえて明確には描いていません。
なぜなら現実の歴史もまた、
“正しさ”より“選択”によって進んでいくからです。
エリシアという王女は、
戦場で剣を振るいません。
けれど彼女もまた、
この物語の中で最も重い決断を下します。
国を背負うこと。
生き残ること。
そして、未来を選ぶこと。
剣が交わる場面よりも、
沈黙の中で交わされる言葉の方が、
実は何倍も残酷で、何倍も勇気がいる。
そう信じて、この物語を書きました。
最後に。
物語は終わりましたが、
王国の未来は描き切っていません。
それは、読者の中で生き続けるためです。
白銀百合騎士団は、
きっとまた迷い、悩み、選び続けるでしょう。
けれどもう、
同じ過ちは繰り返さない。
なぜなら、
剣は受け継がれたからです。
力ではなく、意志として。
この物語が、
あなたにとって
「忘れられない一振りの剣」になっていれば、
これ以上の喜びはありません。
本当に、ありがとうございました。
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